はじめに
就活を始めると「モチベーショングラフ」という言葉をよく耳にすると思います。
しかし、なぜグラフを書く必要があるのか、どのように書けばよいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
こちらの記事では、モチベーショングラフの書き方・作り方を6ステップで徹底解説していきます。
作成におすすめのツールや具体例、実際に使えるテンプレートも合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
モチベーショングラフとは?
モチベーショングラフとは、幼少期から現在までのモチベーションをグラフに表すことで簡単に自分の過去を振り返られる自己分析の1つの手法です。
過去を一通り振り返り、自分のモチベーションを左右する要因を知ることで自己分析を深めていきます。
自己分析で何から手を付けたらよいのか分からないという人も多いと思いますが、まずはこのモチベーショングラフを書くことから始めるのがおすすめ。
グラフによりざっくりと過去が整理できるうえに、3つの大きなメリットがあるからです。
その3つのメリットについては次の章で具体的に解説します。
モチベーショングラフを書くメリット
なぜモチベーショングラフを書く必要があるのか、グラフを書くことで何が知れるのかイメージできない人もいるのではないでしょうか?
そのためここでは、モチベーショングラフを書くメリットを3つ紹介します。
深掘りすべきエピソードが明確になる
1つ目は、深掘りすべきエピソードが明確になることです。
モチベーショングラフを書くと、人生のターニングポイントとなった重要な出来事が明らかになり、今後の選考で使えるエピソードや深掘りすべきエピソードが見えてきます。
自己分析では一つひとつの出来事をとことん深掘りしていくことが重要です。
ただ、過去の出来事を一つずつ順番に深掘りしていっては時間がいくらあっても足りません。
しかしモチベーショングラフを書くと、自分のモチベーションに影響を与えた重大なエピソードは何か、それがいつ起きたのか、どのくらいの影響度だったのかを可視化できます。
モチベーショングラフを書くことで深掘りすべきエピソードと優先順位を明確にし、効率よく自己分析を進めましょう。
自分の価値観が分かる
2つ目は、自分の価値観が分かることです。
自分のモチベーションが何によって左右されるのか分析することで、自分はどんなときにやりがいを感じ、どんなときにストレスを感じるのかが分かります。
そのような自分の価値観を知ることは、将来やりたいことや自分に向いている仕事は何か考えるときに非常に重要です。
モチベーショングラフにより、これから自分が目指すべき方向を明らかにしていきましょう。
自分の強みが分かる
3つ目は、自分の強みが分かることです。
自分の強みを知るためには、モチベーションが高いときではなく低いときに着目するのがポイント。
モチベーションが下がっていたときにどのようにしてその状況を打破したか振り返ることで、自分の問題解決力の高さや主体性・行動力が明らかになります。
モチベーショングラフが下がっていた状況を振り返り、自分の強みを見つけていきましょう。
モチベーショングラフの書き方・作り方6ステップ
ここでは、モチベーショングラフの書き方・作り方を紹介します。
6ステップに分けて具体的に解説するのでぜひ参考にしてください。
ステップ1 縦軸と横軸を書く
まずは自己分析ノートを用意し、縦軸と横軸を書きましょう。
モチベーショングラフは、データではなく手書きで書くことで後から振り返り・追記がしやすくなります。
グラフを書いた後も追記事項をたくさん書き込めるように、ノート見開き2ページを使って大きく書くのがおすすめです。
グラフは図のように縦軸をモチベーションの高さ、横軸を年齢としてください。
このとき横軸の幅を等間隔にする必要はありません。
幼少期の記憶はあまり思い出せないと思いますし、逆に高校・大学時代の記憶は鮮明に思い出せると思います。
より多くの感情の変化をグラフに反映させるためにも、直近の年齢の幅は広めに取るようにしましょう。
ステップ2 グラフを書く
次は各年齢を振り返り、そのときのモチベーションをグラフ化していきます。
モチベーションがどれだけ高いか・低いかよりも、いつモチベーションに変化が生じたかが重要です。
グラフの高低差はあまり気にせずざっくりと書きましょう。
ステップ3 グラフの分岐点の詳細を記入する
グラフが書き終わったら、グラフの分岐点で何が起こったのか詳細を記入します。
モチベーションが上下したのはどんなときか、モチベーションが変化したきっかけやターニングポイントは何か書き込んでいきましょう。
ステップ4 エピソードを深掘りする
グラフの分岐点の詳細を書き込んだら、さらにその分岐点でのエピソードを掘り下げていきましょう。
以下の質問に答える形式で深掘りしてみてください。
- なぜモチベーションが上下したのか
- どのようなきっかけで起きたのか
- それによって自分や相手にどのような変化が生じたか
- その後自分の行動や考えにどのような影響があったか
エピソードを深掘りすることで、どのようなことが自分のモチベーションに影響するのかが見えてきます。
深掘りする際は別のページに書くのではなく、グラフの余白に記入し後から振り返りやすくしましょう。
ステップ5 モチベーションが高いときの共通点を見つける
各エピソードを深掘りした後は、モチベーションが高いときの共通点を見つけてみましょう。
たとえば、新しいことに挑戦したときにモチベーションが高まるのか、それともチームで何か目標を達成したときにやりがいを感じるのか、きっと何か共通点が見つかるはずです。
共通点を見つけることで自分のやりがいや価値観が分かり、将来やりたいことや自分に向いている仕事を見つけるきっかけになります。
ステップ6 モチベーションが回復した要因を分析する
最後に、モチベーションが低かったときにどのようにして乗り越えたか分析しましょう。
ステップ5とは逆で、モチベーションが低いときに着目してください。
モチベーションが下がったときにどのようにして自分の気持ちを回復させたのか、何か工夫したことや努力したことがあればグラフに書き込んでいきましょう。
過去に自分が困難な状況に陥ったときどのような行動を取ってきたのか振り返ることで、自分の問題解決力が明らかになります。
このような過去の問題解決の経験は、選考の自己PRで有効です。
モチベーショングラフから自分の努力や問題解決の仕方を振り返り、自分の強みを見つけていきましょう。
モチベーショングラフの具体例
ここまで解説した方法をもとに書いたグラフの具体例です。ぜひこちらのイメージを参考に書いてみてください。
グラフを書くときは、その後エピソードの詳細が書き込めるよう余白を意識的に残すようにしましょう。
モチベーショングラフを書くときのポイント
ここまでモチベーショングラフの書き方と具体例を紹介してきました。
グラフを書くこと自体はとても簡単ですが、そこからさらに自己分析を深めるためには4つのポイントがあります。
ぜひこれから紹介するポイントを意識して、より効果的なグラフを書いてみてください。
深く考えすぎず率直に振り返る
グラフを書き始めると「こんなことまで書く必要あるのかな…」と思えるようなエピソードを思い出すときもあるでしょう。
しかし「選考で話すような内容でもないし、きっと自己分析にも関係ないな」と書くのをやめてしまうのは非常にもったいないことです。
どんなに些細な内容でも自己分析に繋がる可能性があります。成果の大きさや取り組んだ期間の長さは関係ありません。
まずは深く考えすぎず、思いついたことは率直にグラフに書き込むようにしましょう。
チームで行動したときのモチベーションを振り返る
モチベーショングラフを書くときは、自分ひとりの出来事だけでなく、部活動やアルバイトなどチームでの出来事も振り返るようにしましょう。
受験勉強などの個人の取り組みだけでなく、周囲と協力して何かに取り組んだときのモチベーションを振り返るのが自己分析を深めるコツです。
なぜなら就職する=組織で働くということ。
組織の中で行動した際、どんなときにモチベーションが上下するか知ることは非常に重要です。
組織で働くうえでの自分のやりがいやストレスを知ることで、企業とのミスマッチを防げます。
自分ひとりのエピソードだけでなく、チームに属しているときのエピソードにより着目して振り返るようにしましょう。
グラフの線を複数に分けて書く
様々なことに挑戦していて、そのときのモチベーションを簡単に表現できないという人もいるのではないでしょうか?
たとえば20歳のときのモチベーションを振り返ったとします。
そのとき「部活動は順調だったけれどアルバイトの人間関係が上手くいっていなかった…」と複数のことが同時に起きていたら、どのようにグラフ化したらよいか悩みますよね。
そのように上手くグラフ化できない場合は、グラフの線を複数に分けて書くのも一つの手段です。
たとえば、まずは一番力を入れていた部活動に関するモチベーションをグラフ化し、次にペンの色を変えてアルバイトでのモチベーションを同じグラフ内に記入してみましょう。
そうすることで複雑なモチベーションも簡単に表せます。
モチベーショングラフはきれいに書くことが目的ではありません。
グラフにより自分のモチベーションが上下する要因を分析することが目的です。
部活動やアルバイトなど複数のことを長く続けている人は、それぞれ分けてグラフ化することをおすすめします。
深掘りと言語化に時間を割く
モチベーショングラフは、グラフを書いた後の深掘りと言語化が最も重要です。
グラフを書くこと自体に時間をかけないようにしましょう。
グラフはざっくりとしたもので大丈夫です。もし後からエピソードを思い出してグラフが上下するのであれば、その都度修正するようにしましょう。
グラフをきれいに書き直す必要はありません。一度ざっくりと書いたものにどんどん付け足していく形で深掘りと言語化を進めましょう。
モチベーショングラフ作成におすすめのツール
引用元:https://kimisuka.com/2023/
もしモチベーショングラフが上手く作成できないときは、自己分析ツールを利用しましょう。
数ある自己分析ツールの中でも特に「キミスカ適性検査」がおすすめです。
「キミスカ適性検査」は、企業からスカウトが届く逆求人サービスである「キミスカ」に登録すれば無料で受けられます。
適性検査により自分の意欲や価値観の傾向が分かるため、自分のモチベーションが上下する要因を分析する際のヒントになるでしょう。
モチベーショングラフを深掘りするのに行き詰まったら、ぜひ自己分析ツールの力を頼ってみてください。
モチベーショングラフのテンプレート
モチベーショングラフは、自己分析ノートに手書きすると手軽ですし追記しやすいのでおすすめです。
ただ「自己分析用のノートをまだ用意していない」・「手書きが苦手」という人は、テンプレートを用意したのでぜひ活用してみてください。
下記のリンクからダウンロードできます。
印刷するときは余白を十分に使えるA3などの大きめのサイズに設定するのがおすすめです。
まとめ
モチベーショングラフは、過去の経験を効率よく振り返られるうえに自分の価値観や強みを知れる非常に有効な自己分析の手法です。
グラフを書くときに、個人のエピソードだけでなくチームで行動したときのモチベーションも振り返ると、組織で働くうえでのやりがいやストレスも分かり企業とのミスマッチを防げます。
モチベーショングラフは簡単なうえにメリットが多いため、自己分析をこれから始める人はぜひモチベーショングラフを書くことから始めましょう。
モチベーショングラフは自己分析ノートにまとめると後から振り返りやすくなります。
自己分析ノートの書き方・作り方に関してはこちらの記事でまとめているので、ぜひ合わせて読んでみてください。
【自己分析ノートの書き方・作り方を解説】なぜ自己分析をするならノートにするのか?書いた後の活用方法まで具体例とともに紹介
さっそく自己分析ノートを用意し、モチベーショングラフで自己分析を深めましょう!
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