はじめに

近年、自分のアイデアで勝負するクリエイティブ職の需要は高まっています。

しかし、「何をするのか分からない」「将来性は大丈夫なのか?」というように不安を抱える人は少なくないでしょう。

そんな悩みを解消すべく、ここではクリエイティブ職に就くために必要となるスキルや1日の流れなどについて解説していきます。

最後まで読むことで理解を深められるので、細かく見ていきましょう。

クリエイティブ職とは

クリエイティブ職

クリエイティブ職とは、新聞・雑誌を始めとした紙媒体のメディアやテレビ・Web・ゲームなどの媒体や制作物に携わる仕事のことを指します。

そんなクリエイティブ職にはどのような仕事があるのでしょうか。

具体的な種類や平均年収、必要となるスキルについて見ていきましょう。

クリエイティブ職の種類

クリエイティブ職にはどのような種類があるでしょうか。

以下でいくつかの仕事について詳しく解説していきます。

Webデザイナー

クリエイティブ職

Webデザイナーはサイトの構築・装飾などをクライアントの要望に沿って考え、サイトのデザインを構築します。

企業によっては構築したデザインに沿って自分でコードを書き、Webサイトの作成まで担当することも少なくないです。

サイトを作るためには、レイアウトを見やすくしたり色合いを設定したりするためのHTML・CSSのプログラミング言語の知識が必要となります。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーとは、広告・雑誌などの印刷物をデザインする仕事です。

近年では、電子書籍のデザインを担当することも多くなっています。

微調整を繰り返して入稿データを完成させるまでがグラフィックデザイナーの一般的な仕事の流れです。

グラフィックデザイナーを目指すにあたって、多くの人が美術大学・専門・短大でデザインの基本やグラフィックに使うソフトの扱い方などを学びます。

そこから実際に作品を制作し、経験を積むことでプロへの道へ近づいていくのです。

また紙・電子雑誌のどちらも、グラフィックデザイナーだけでなくディレクターやカメラマンなどと連携を取らなければいけません。

そのため、他のクリエイティブ職と比べるとコミュニケーション力が求められる職種であると言えます。

コピーライター

ライター業も自分で文章を考えて執筆する仕事なので、クリエイティブ職の1つです。

中でもコピーライターは短い文章量でアピールしたいメリットを表現します。

そのため、印象に残りやすい文を考えなければいけません。

対象となる媒体は、雑誌・ブログさらに商品のパッケージなど様々です。

商品の売れ行きを大きく左右する仕事なので、直接的ではないにしても責任感が大きい仕事と言えます。

クリエイティブ職の平均年収

クリエイティブ職

クリエイティブ職の平均年収は男女合わせて432万7,600円です。

ボーナスを除いた月収は、30万7,400円ほどになります。

男性の平均月収は34万4,800円に対して、女性は27万3,100円と7万1,700円の差があるのです。

ただし、クリエイティブ職の給与は職種やスキルに左右される部分も多いので、一概には言えません。

さらには、昇任することで給与を大幅に上げることもできるでしょう。

クリエイティブ職に必要なスキル

クリエイティブ職に就くためにはどのようなスキルが必要でしょうか。

クリエイティブ職に必要となるスキルについて紹介していきます。

コミュニケーション力

クリエイティブ職はコミュニケーション能力があるかが重要なスキルの1つとなります。

そのためには、クライアントやディレクターのイメージをより細かく「聞き出す力」が欠かせません。

プロジェクトによっては多くのスタッフが関わる場合もあるため、そういった部分でクリエイティブ職にはコミュニケーション力が必要と言えます。

プロジェクトチーム全体を指揮・統括するプロデューサー・ディレクターやマネージャーという立場の人なら尚更です。

業務遂行力

できるまで諦めない力、いわゆる業務遂行力も大事なスキルです。

何もない状態から作り上げるのがクリエイティブ職の仕事とも言えるので、途中で投げ出してしまっていては話になりません。

クリエイティブ職は失敗することがほとんどであり、数少ない成功のためにどれだけ頑張れるかが重要なのです。

そのため、何度でも壁に立ち向かっていける諦めの悪さを持っていると良いでしょう。

クリエイティブ職のやりがい

クリエイティブ職

クリエイティブ職にはどのようなやりがいがあるでしょうか。

以下では3つの観点から詳細に解説していきます。

0→1を自分で考えられる

クリエイティブ職はまだこの世に存在していないものを新しく創造するのが、仕事の中心であり魅力でもあります。

つまり、何もない0の状態から形となる1まで作り上げるということです。

起業家や企画部、さらに商品開発担当者などもクリエイティブ職に当てはまります。

自分のアイデア・発想が何よりも大事になるのです。

マニュアル通りの仕事や決められたことをこなすだけの仕事が苦手な方は、適職と言えるでしょう。

成果が目に見えて分かりやすい

クリエイティブ職

自分の行った結果がすぐ目に見えて分かる点もクリエイティブ職のやりがいの1つです。

Webディレクターであれば、掲載した広告がどれくらい表示やクリックがされたかやそこからどれくらい売り上げがあったかなどを知ることができます。

どんな仕事に対しても言えますが、自分がどれだけ必死に仕事に励んでも成果が分からなければモチベーションは上げづらいでしょう。

その反面、クリエイティブ職はただ仕事をするだけで終わらず「次はもっとこうしよう」と把握できるため、有意義な仕事をすることが可能になります。

完成した時に達成感を味わえる

クリエイティブ職として働いていることで他の職種では味わえない達成感があります。

何もない状態から形として完成したり、クライアントからの要望が仕上がった瞬間はひとしおです。

職種によっては何度も何度も試行錯誤しなければいけないことも少なくありません。

そんな困難を乗り越えて結果が出た時には言葉にならないでしょう。

正解のないクリエイティブ職ではこの達成感が今後の作品作りへの大きなモチベーションとなります。

クリエイティブ職の1日の流れ

クリエイティブ職
出所:マイナビクリエイターを基にシューブン編集者が作成

クリエイティブ職は基本的に個人で仕事をすることが多いです。

他には上司・同僚との進捗報告やクライアントの打ち合わせを行います。

繁忙期だと残業することもありますが、基本的には定時で上がれるでしょう。

クリエイティブ職のキャリアプラン

クリエイティブ職

クリエイティブ職のキャリアアップには仕事の経験を活かして昇任するケースがあります。

デザイナー・ライターなど職種問わず仕事が一通りこなせるようになると、仕事の幅を広げていくのが一般的です。

Webディレクターとしてだけでなく、高度なコーディング・サーバーなどを管理するフロントエンドエンジニアへの道も選択肢の1つとなります。

また、組織の中で昇任するだけでなくフリーランスとして独立するのも選択肢の1つです。

自分で営業をしなければいけませんが、手段によっては業績・年収を上げることができるでしょう。

クリエイティブ職に向いている人

クリエイティブ職

クリエイティブ職には以下3つの特徴がある人が向いていると言えます。

  • ものづくりが好きな人
  • 物事を論理的に考えられる人
  • 好奇心旺盛な人

これらの特徴について詳しく見ていきましょう。

ものづくりが好きな人

ものをつくることが好きかどうかはクリエイティブ職に向いているかを把握する上で大きな判断材料となります。

新しいものを開発したり描いたりすることは得意でも、それが好きでなければ続けるのは難しいでしょう。

さらに言うならば、向上心が生まれないため成長しづらくなってしまう可能性もあります。

もちろん能力が無ければ仕事に就くことはできませんが、大前提としてその作業が好きでなければ苦痛にしか感じません。

そのような意味合いからものづくりが好きであるということは、適性であり一種の才能と言えます。

物事を論理的に考えられる人

クリエイティブ職

クリエイティブ職はどんな仕事でもあらゆる情報や影響を受けて行う仕事です。

そのため情報整理がきちんとできるかも重要なポイントとなります。

自分にとって必要な情報とそうでない内容をしっかり見極められるかが大事でしょう。

入ってくる情報全てを受け入れていては情報過多になり、何が正しいのかが分からなくなってしまいます。

そうならないためにも論理的な思考力が必要なのです。

つまり「どんな要素が必要なのか?」といった判断力が求められます。

「どんな順番で何をすべきなのか?」というように論理的思考力が高い人は適職と言えるでしょう。

好奇心旺盛な人

好奇心旺盛な人はクリエイティブ職に向いています。

自分の興味を様々な方向へ向けることができると同時に、周りの情報が入ってきやすい状態であるでしょう。

そのため、自分でも無意識のうちにアイデアを取り入れられるのです。

他の人では気づけない部分の発見もしやすいことで、クリエイティブ職に必要な個性を生み出しやすくなります。

クリエイティブ職の志望動機のコツ

クリエイティブ職

様々な魅力のあるクリエイティブ職ですが、仕事をするためにはもちろん就活を行わなければいけません。

そんな就活で避けては通れないのが志望動機をはじめとした書類の提出です。

ここでは職種ごとにどのようにアピールすれば良いのかを解説していきます。

Webデザイナーの場合

Webデザイナーを目指す際の志望動機は、デザインやWeb業界に興味があるなどといった点を率直にしっかりとまとめておきましょう。

熱意が無ければ務まらない業界であるため、プロとして働いていきたいかを確認している企業も多いです。

そのため、心身ともにタフであることや粘り強さなどをアピールすることも有効でしょう。

また技術をアピールして目立つよりも、「学んで成長したい」「企業に貢献したい」という姿勢を前に出したアピールの方が印象が良くなります。

商業用のWebデザインは自分の好きなものを自由に作るアートとはまた別の分野で、学ぶ姿勢やクライアントや所属企業への貢献が求められるからです。

ライターの場合

クリエイティブ職

ライター系を志望する場合は自分の魅力を簡潔で分かりやすい文章で作成しなければいけません。

書く内容はもちろん重要ですが、ライターは文を書くことが仕事なので最低限の文章力があるかも確認しています。

そのため、履歴書(経歴書)などの書類選考で記載する志望動機はテストライティングだと考えてみると良いでしょう。

ライター系の志望動機を構成する際に大事なポイントは以下の通りです。

  • 文を書くことが好きであるとアピールする
  • これまでの経験を応募する企業にマッチするように書く
  • 実績(資料をまとめたなど)があれば積極的にアピールする

これらのポイントを意識した上で結論ファーストで書いていくと内容が濃く分かりやすい文章となります。

動画クリエイターの場合

動画クリエイターは大前提として芸術センスが高いことが求められます。

普段から映画・CMなどの映像をよく見ていると企業に好印象を与えられるでしょう。

さらに、バックミュージックやサウンドトラックなどの音楽についても興味があると尚良しです。

その上で入社してからも常に最新技術を学び続けたいことを伝えましょう。

技術は目まぐるしく進化しているので、現状に満足していてはいけません。

現状に満足せず、常に学ぶ姿勢があることは高いアピールポイントになります。

クリエイティブ職に就くためのポイント

クリエイティブ職

AIが発達していることで人間が必要でない仕事は増えていますが、クリエイティブ職に関してはどうでしょうか。

今後どういう風に変わっていくのかという観点を踏まえて就職を考えることも必要になります。

そのために大切になってくるポイントについて見ていきましょう。

興味のある分野のインターンに参加する

インターンに参加することで、実際の現場はどのような環境なのかを知ることができます。

インターンは短期・長期と分かれており、短期は会社説明や仕事体験などが行われることが多いです。

まだ自分がどんな業界に行きたいかはっきり決まっていない場合は、短期インターンに参加すると良いでしょう。

一方、長期のインターンは他の従業員と一緒に給料をもらいつつ経験を積んでいくことになります。

企業にもよりますが、実際に開発やデザインなどを行うこともあるのです。

参加しないと経験できない内容にも関われて大きなスキルアップになるでしょう。

短期・長期関係なく、インターンに参加することで今後どのようなスキルが必要となるのかを把握できるので、ぜひ参加しておくことをおすすめします。

独学で必要となる知識を勉強しておく

常にデザインの引き出しを増やしておくことは最重要事項と言っても過言ではありません。

日頃からいろんなものを見て、デザイン的な「見る目」を肥やしておくことはとても大事です。

しかし、重要なのは見るだけではなく実際に足を運んでみることが重要となります。

意外とネットやテレビの情報を目にするだけでなく、実際に出掛けることでしか得られないことは多いです。

そのため、足を運んだ先で新たな人脈を広げておくことで、もしかしたら後々仕事で役立つきっかけになるかもしれません。

自ら体験し、五感で感じることでよりクリエイティブな発想力につなげることができるでしょう。

まとめ

クリエイティブ職

ここまでクリエイティブ職に就くためのポイントや向いている人の特徴などについて解説してきました。

クリエイティブ職の中でも自分が就くべき仕事について理解を深めることはできたでしょうか。

需要が高いにもかかわらず、なり手が少ない現状です。

そうした背景より就職できるチャンスが大きい職であるため、一度検討してみることをおすすめします。

また、本サイトでは就活を行うにあたって知っておくべき内容に触れている記事もあるので気になる方はぜひ参考にしてください。

企業研究,やり方
この記事を書いた人yorisuke