はじめに

皆さんは自分の今後のキャリア形成についてどのように考えていますか?

キャリア形成において新卒で働く企業をファーストキャリアと呼び、このファーストキャリアはキャリア形成に大きな影響を与えます。

就職活動を行う上でファーストキャリアについて考えることで、より自身の理想のキャリアプランに近づくことができるのです。

本記事ではそんなファーストキャリアの考え方や重要な理由から選び方・失敗例まで幅広く紹介していきます。

ファーストキャリアとは

ファーストキャリア

ファーストキャリアとは新卒で初めて入社する企業やそこで行う主な業務のことです。

大学や高校を卒業してから初めて就職する企業を指すため、アルバイトやインターンシップなどはこのファーストキャリアに当たりません。

またファーストキャリアは1つの会社で働き続けると考えている間は特に重要ではありませんが、転職の際に必要になってきます。

ファーストキャリア次第で転職をする際の難易度も大きく変わってくるので、その点でもファーストキャリア形成は重要と言えるでしょう。

転職市場の現在だからこそ就職活動時点でファーストキャリアを意識した行動が大切になってきます。

次章以降でファーストキャリアについて様々な視点で紹介していくので理解を深めていきましょう。

ファーストキャリアが重要な理由

ファーストキャリア

こちらではファーストキャリアとして初めての企業選びが重要な理由について紹介していきます。

ファーストキャリアの重要性を理解することで、今後の就職活動における取り組み方の改善に役立ててください。

理由①社会人としての基礎を作ってくれるため

ファーストキャリア

ファーストキャリアが重要な理由の1つは社会人としての基礎を作ってくれるためです。

ファーストキャリアは前述した通り、新卒で初めて就職した企業やそこでの業務を指し、学んだことが社会人としての基礎となります。

研修としてビジネスマナーやメールの仕方といった社会人として生きていくために必要な基礎知識を学ぶことができるのです。

そのため、社会人としての基礎固めに必要な研修などの制度が充実しているか確認することもファーストキャリアにおいて重要と言えるでしょう。

理由②ファーストキャリア選びに失敗してすぐ転職することは心象が悪いため

ファーストキャリア

ファーストキャリア選びに失敗してすぐ転職してしまうことで心象が悪くなるというのも理由の1つです。

昨今の転職のしやすい流れの中でも、1年未満で転職することは自分にも問題があるのではと相手に思われやすくなります。

自分の想像と違うからと転職することは悪いことではないですが、転職の際に必ず辞めた理由を聞かれるでしょう。

特に、入社して1年未満で転職する場合には相手に納得のいく転職理由も考えなくてはいけません。

最低でも1年以上は働けることを見越したファーストキャリア選びが重要になってきます。

理由③第二新卒として転職する際に重要になってくるため

ファーストキャリア

第二新卒として転職する際に重要になってくることも理由の1つです。

新卒から3年目までの転職は第二新卒という扱いになります。

第二新卒は新卒と同じ扱いであるためファーストキャリアで積み上げたものが転職面接の際に重要になってくるのです。

昨今では転職市場と言われるほどに転職に対する関心も高まっており、ファーストキャリアは転職する際の重要な材料になるでしょう。

ファーストキャリアの選び方

ファーストキャリア

こちらではファーストキャリアとしての企業の選び方について紹介していきます。

ファーストキャリアを考えるうえでどんな観点で企業を選べばよいか見ていきましょう。

本章を通してファーストキャリア選びに役立ててください。

自分が成長できる職場か

ファーストキャリア

自分が成長できる職場かどうかはファーストキャリアの選び方の1つです。

ファーストキャリアを考慮する場合、それは転職を考慮すると同義となります。

そのため、ファーストキャリアとなる企業でどんなスキルや経験を得たいか考えることが重要になるのです。

インターンシップや会社説明会などを通して会社や職場が自分を成長させてくれるかどうかを考えて候補とするのがおすすめでしょう。

ある程度の期間働くことができる企業か

ファーストキャリア

ある程度の期間働くことができる企業かどうかもファーストキャリアの選び方の1つです。

前章でも紹介した通り、ファーストキャリアの期間が短すぎる段階での転職は本人の問題があるのではと採用担当に思われやすくなってしまいます。

ファーストキャリアはやり直しがきかないという意味でも、ある程度の期間働くことで転職の際に役に立ってくるのです。

そのため、ある程度の期間働ける職場環境かどうかも選び方の1つといえるでしょう。

新卒採用に限定されている企業か

新卒採用に限定されている企業かどうかもファーストキャリアの選び方の1つです。

就職活動の際、企業の求人において新卒のみを対象とした募集を行う企業は少なくありません。

特に大企業は新卒からのたたき上げをしたい傾向があり、新卒募集に積極的な例も多いです。

新卒限定の企業には魅力的な企業も多くあり、新卒採用に力を入れていることから研修制度も充実しています。

ファーストキャリアで自身の成長を促したい場合は、新卒採用に限定されている企業をピックアップしてみるのも方法の1つと言えるでしょう。

ファーストキャリアの失敗例

ファーストキャリア

こちらではファーストキャリアの失敗例について紹介していきます。

失敗例を理解することで自分のファーストキャリア選びに役立ててください。

自分のキャリアプランにそぐわない企業への就職

自分のキャリアプランにそぐわない企業への就職は失敗例の1つでしょう。

例えば、エンジニアなどの技術職を通したキャリアプランを考えていたのにプログラミングを行わない部署に配属されるなどですね。

もちろんプログラミングを行わない業務も重要です。

しかし、考えていたキャリアプランに必要なプログラミング技術を現場で磨くということは難しくなってしまうのです。

キャリアプランにそぐわないと、その後の転職において本来得たかったスキルが得られず難易度が上がってしまいます。

対策として、企業研究やOB/OG訪問などで実際にどんな業務をしているのか確認することで回避することができるでしょう。

情報収集は積極的に行うことが大切ですね。

ブラック企業への就職

ブラック企業への就職もファーストキャリアの失敗例の1つです。

ブラック企業にも様々な種類があるでしょう。

それどれもがファーストキャリアにおいて経験してしまうと、その勤務形態などが普通だと勘違いしてしまいます。

例えば転職するとなった際にブラック企業のような環境が普通と考えてしまい、企業選びで再びブラック企業を選択するということがあり得るのです。

また、精神面や肉体面でも消耗して病気になってしまう可能性も否めません。

ファーストキャリア以前にブラック企業に就職することはデメリットが多いです。

就職活動時から仕事内容や福利厚生、社員の声などを総合して判断し、ブラック企業かどうか見極める必要があるでしょう。

第一志望の企業ではなかった

第一志望の企業でなかった場合もファーストキャリアの失敗例になり得ます。

そもそも自身のキャリアップに重要な就職先として考え抜いて第一志望にしているため、そこに入れなくて失敗したと思う人が多いのです。

例えば、第一志望に金融業を志望していたが残念ながら落ちてしまったとします。

そうなると別の業界や業種の企業に就職も視野に入れなければいけないことになるでしょう。

その場合、本来描いていた自分の最高のキャリアパスから大きくずれてしまう結果になるためファーストキャリアが失敗したと感じるのです。

もちろん、すべての学生が第一志望の企業に入れるわけではありません。

第一志望でなくてもその企業でのファーストキャリアをどう過ごすかが重要になります。

第一志望の企業に入れなくても、入社した企業でどのようにファーストキャリアを充実したものにできるかを考えて行動していきましょう。

ファーストキャリアの考え方

ファーストキャリア

こちらではファーストキャリアの考え方について紹介していきます。

ファーストキャリアは重要ではあるが絶対ではない

ファーストキャリアは重要ではあるが絶対ではないということがファーストキャリアを考えるうえで大切な考え方の1つです。

本記事を読むとファーストキャリア選びに失敗するとキャリアプランもうまくいかなくなるという考えを持つ人もいるのではないでしょうか。

しかしファーストキャリアは重要ではありますが絶対ではなく、ファーストキャリアでどう努力し変化できたかが最も重要です。

志望した企業でなくても自分を高めるための行動もできますし、望んだ業務でなくても極めれば武器にも強みにもなります。

考えようによってはどんなファーストキャリアでも成功へと導くことが可能なのです。

ファーストキャリアに失敗したと気を落とさずに、今の自分に何ができるかを考えていきましょう。

ファーストキャリアによって転職先などのキャリアプランの選択肢も変わってくる

ファーストキャリアによっては転職先などのキャリアプランの選択肢も変わってくるということも考え方の1つです。

特に技術職に転職する場合には、ある程度の実績や実力が求められます。

ファーストキャリアにおいてできる業務や得られる経験によっては転職先の選択肢も変わってくるのです。

特に中途の場合は第二新卒と異なり転職面接のハードルが高くなります。

ファーストキャリアを考えるでは、自分のキャリアプランにどんな選択肢をもたらしてくれるのかを考えることが重要でしょう。

ファーストキャリアで身につけたい力

ファーストキャリア

こちらではファーストキャリアで身につけたい力について紹介していきます。

ここで紹介する力やスキルを身につけることで、今後のキャリアアップのための自分の武器にすることができるはずです。

参考にして向上に努めましょう。

基本的なビジネススキル

基本的なビジネススキルはファーストキャリアで身につけたい力と言えます。

ファーストキャリアは社会人としての基礎を固める時期です。

特に社会人として必要なビジネスマナーやメール術、コミュニケーションスキルなど基本的なものは、どの企業においても重要性は同じでしょう。

この力を身につけることを怠ってしまうと転職先での評価も悪くなり、キャリアアップに悪影響を与える可能性があるのです。

ビジネススキル全般は働きながら身につけていくものであるので行動1つ1つをしっかりと考えて、身につけていきましょう。

業務で学べる専門的スキル

業務で学べる専門的スキルもファーストキャリアで身につけたい力です。

専門的スキルの例としては、エンジニアのプログラミングスキルやデザイナーのデザインスキルなどが挙げられます。

これらの専門スキルは転職する際に必須になる場合が多いです。

特に中途で転職する際には、ある程度の実力保持が求められるため、業務や研修を通して学べることは自分のものとして吸収しましょう。

ファーストキャリアを考えるでおすすめの本

ファーストキャリア

最後にファーストキャリアを考えるでおすすめの本について紹介していきます。

ぜひ手に取って読んでみてください。

将来キャリアを左右するキャリア権時代のファーストキャリアデザイン

この本はキャリア権時代である現在におけるファーストキャリアデザインのための方法や基礎知識などが書かれた1冊です。

目次の一部にはキャンパスライフとファーストキャリアデザインに関することが解説されています。

在学中からファーストキャリアを考えるでもおすすめでしょう。

もしファーストキャリアの考え方や組み立て方が分からない方は、本書にある具体的な方法などをぜひ参考にしてみてください。

この本が気になる方はこちら

「目標が持てない時代」のキャリアデザイン 限界を突破する4つのステップ

この本はファーストキャリア含めた自分のキャリア形成に関する知識や方法について学べる1冊です。

本書は理論・トレーニング・実践・展望に分類して読むことができ、ファーストキャリアからのキャリア展望を考える手助けをしてくれます。

就職活動前後でも役に立ち、キャリア形成時の目標設定やこれまでの考え方の改善など役に立つ知識が豊富に紹介されているのです。

キャリア形成の知識は今後にも活きてくることが多いでしょう。

ぜひ本書を参考にファーストキャリアやその後のキャリアについて考えてみてください。

この本が気になる方はこちら

転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール

この本は昨今のキャリアに関する価値観や考えの変化によって生まれた新しいキャリアのルールについて紹介している1冊です。

転職に関して書かれている本書ですが、内容としてはキャリア形成に必要な考え方や方法論が多く解説されています。

特に後半の章の企業や業界の見極め方に関する内容は就活生にも必見の内容と言えるでしょう。

望み通りのキャリアを手に入れるための方法によって、ファーストキャリア形成の手助けともなります。

転職市場の今だからこそファーストキャリアを考える時点で、この本を読んでおくといいでしょう。

この本が気になる方はこちら

まとめ

ファーストキャリア

本記事ではファーストキャリアについて紹介してきました。

ファーストキャリアとは新卒で働く企業や業務を指し、今後のキャリア形成の土台となる重要なものです。

昨今の転職市場の流れにより、1つの会社で働き続けるという価値観が変わりつつあることからファーストキャリアは就職活動時に考える必要があります。

仮に転職を一切考えていなくても今後どうなるかは誰にも分かりません。

どういう状況に陥ったとしても自分のキャリアパスが有利に働くよう、少しずつでも準備をしていきましょう。

また、自分にとって最高の企業に就職するためにもインターンやOB/OG訪問などを行い、企業への理解を深める必要があるのです。

本サイトでは本記事以外にも就活のノウハウに関する記事を紹介しています。

よりよいファーストキャリア形成のためにも、ぜひ参考にしてみてください。

就活ノウハウ

この記事を書いた人muramasa