はじめに

「情報処理業界の特徴は何?」

「情報処理業界に向いている人はどんな人?」

などの疑問をもっている人は多いのではないでしょうか。

この記事では、情報処理業界の基礎となる知識や、今後の動向、どんな人が向いているか、などを詳しく解説していきます。

業界について全く知識が無い人でも分かるように書いてあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

業界研究をする前に

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情報処理業界について勉強する前に、業界を研究する目的を今一度確認しておきましょう。

業界研究はこれまで知らなかった業界のビジネスモデルや企業、業務内容を理解する事も目的の一つです。

ただし、最重要なことは違います。

真の目的は、入社後のミスマッチを減らすことです。

そのためには、業界の特性や職業が自分自身に合っているか、合っていないのかを確認しなければなりません。

よって、自己分析も同様に大事になってきます。自己分析の結果と業界を比較しながら読むことが大切です。

もし、「業界研究のやり方がわからない」・「業界研究の注意点を予め把握しておきたい」人は、以下の記事を先に読んでおきましょう。

業界研究,やり方

情報処理業界とは

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まずは、情報処理業界の基本である
ビジネスモデルから解説していきます。

情報処理業界の企業は顧客の業務上の課題に対して、ITシステムの設計や開発、システムの構築、導入後の支援を行う企業のことです。

顧客企業のIT戦略の立案から支援まで一気通貫することから、一般的に「システムインテグレーター(SIer)」と呼ばれています。

導入するシステムは様々なハードウェア、ソフトウェア、通信ネットワーク機器が関わってくるため、他のIT企業との協力が必須です。

そして、SIer(エスアイアー)は協力会社から提供されたシステムを顧客企業の課題に合わせてカスタマイズして導入します。

情報処理業界の概要

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SIerは大きく4つに分類されます。

  • メーカー系
  • ユーザー系
  • 独立系
  • コンサル系

ITシステムで課題解決を行う点では変わりませんが、それぞれに特徴や顧客の違いがあるのです。

どの系統もメリットもあればデメリットもあることを前提に、詳しく見ていきましょう。

メーカー系

メーカー系は、PCや周辺機器などのハードウェアの開発を行っている企業から分社、あるいは独立をした企業です。

親会社のハードウェアと組み合わせた施策を提案することができます。

ただし、課題解決がシステムに依存してしまい、結果的にシステムを売りつけることになっている企業もあるようです。

また、親会社の経営の影響を受けやすいため、気になる企業の親会社の業績を見ておくことがかなり大切でしょう。

ユーザー系

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ユーザー系は親会社が商社や金融、製造系などの企業で、親会社の情報システム系の部門が、分社、あるいは独立をした企業です。

ユーザー系の業務は、内販と外販の2つに分かれます。

  • 内販…親会社や関連グループ会社の課題を解決する
  • 外販…親会社以外の企業の課題を解決する

内販の特徴は親会社の案件が中心であること。

技術的なスキルよりもマネジメント寄りのスキルが身につきやすいと言われています。

また、転勤がほとんどなくライフプランを立てやすい企業が多いです。

外販はその他の系統のSIerと同様に様々な案件に携わる事ができます。

案件を顧客企業から直接取ってくることも多く、利益を追求するスタイルです。

そのため、業界の専門的な知識やスキルを身に着けたい人におすすめです。

独立系

独立系は先ほどの2系統とは異なり親会社を持ちません。

ですので、親会社の制限がまったく無く様々な業界のプロジェクトに携わることが出来ます。

例えば、メーカー系であれば施策に「親会社のハードウェアを必ず用いる必要がある」などの制約が課されるシーンもあるでしょう。

なので「顧客に対してベストな提案ができない…」と悩む場面もあります。

そのような制約を受けにくいのが独立系です。

ただ、メリットばかりではありません。

親会社がないため、利益が営業に依存しやすく、経営状況が不安定になりやすいです。

また、ユーザー系の下請け業務も行うため、自分が関わっている案件がどのように顧客に生かされるのか分かりにくい面もあります。

コンサル系

コンサル系は顧客企業の経営状況をヒアリングし、それに応じてIT戦略を考えてシステムの提案をするSIerです。

コンサルティングが中心となるため、企業の上流工程に携わることが多いでしょう。

ですので、経営者に対してプレゼンを行う場面もあり、必然的に高い営業力や提案力が身につくと言えます。

上流工程が多いとは言え、近年はITの需要が高まっていることから、自社で開発や運用を行う企業も増加しているのが特徴です。

さらに、社風としては成長したい人が多い傾向にあります。

若手からバリバリ力を身につけたい人にはかなり魅力的かもしれません。

情報処理業界の基礎知識

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次に情報処理業界で押さえておくべき基礎知識を2点解説します。

どれも大事なことなので、必ず読んでおきましょう。

ITシステムとは

情報処理業界が意味するITシステムは、ビジネスを進行するためのITのこと。

実際に顧客に導入される場面では、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどが組み合わさったシステムであることが多いです。

ただ、ビジネスのゴールは課題を最適に解決することで、あくまでITシステムは手段であり、ITシステムを使うことが目的ではありません。

SIer、SE、SESの違い

情報処理業界を調べていくとSIer、SE、SES(システムエンジニアリングサービス)というワードが出てきます。

語感は似ていますが、それぞれ全く別の意味があるのです。

  • SIer…SEが集まって開発を行う会社で納品責任がある
  • SE…システムエンジニアという職業
  • SES…システム開発の支援を行う会社で納品の責任がない

意味を覚えにくいので、今のうちに正確に把握しておきましょう。

特に、SESの業態に関しては注意が必要です。

SESは納品責任がないので一見楽に感じるかもしれません。

ただし、現場では指示される側になるため、誰でもできるような雑務ばかりやらされることが多いです。

専門的なスキルが全く身につかないため、市場価値も上がらず40代で年収も頭打ちしてしまいます。

SESを選ぶ際にはプログラミングスキルなどが本当に身につく環境があるか、十分な検討が必要です。

情報処理業界の売上高ランキング

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引用元:有価証券報告書

情報処理業界の売上高ランキングは上図の通りです。

1位に日立製作所、2位に富士通、4位にNTTデータなど、名前を聞いたことのある大企業もあるのではないでしょうか。

またSIerは製造や金融業界などの大規模なシステム開発を担っているため、売上が千億円から兆円とかなり大きい傾向にあります。

情報処理業界の現状と今後の動向

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業界研究では、業界の未来について知ることも重要です。

せっかく新卒で入社した業界でも将来が暗ければ、収入が伸び悩んだり、解雇される可能性もゼロではありません。

急速に発達していると言われているIT業界ですが、現状と今後の変化に注目して説明していきます。

現状

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引用元:経済産業省

グラフは、情報処理業界の売上高の推移です。

グラフから分かるように、2011年から2020年まで継続的に成長しています。

ただし、伸び方は緩やかです。

この理由としてはクラウドへの移行が挙げられます。

クラウドとは、顧客がITシステムを社内に持たずにインターネットを通じたサービスを必要に応じて利用する仕組みのことです。

ただしクラウドの導入もまたSIerが担う領域なので、引き続き継続して成長が続くでしょう。

さらに、人材の観点では慢性的な人手不足のある業界でもあります。

ITに必要な技術力は専門性が強く、時代が経過するにつれて細分化が激しく高度になっています。

その影響で人材不足や長時間労働をやむを得ない企業も中にはあるのが現状です。

今後の動向

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次に情報処理業界の今後の動向についてです。

近年は下記のような先端技術の研究がどんどん進められています。

  • クラウド
  • IoT
  • 5G
  • RPA
  • AI(人工知能)
  • ビッグデータ
  • VR&AR

見聞きしたことのある用語も多いのではないでしょうか。

例えば、IoTはモノに通信機能を持たせることで、離れた場所からも、モノの位置確認や操作をすることができる仕組みです。

身近なところだと、スマートロックなどのスマート家電に導入されています。

そして、IoTは2025年には10兆円以上の市場規模になると言われているのです。

ここで、注目すべきはIoTのような先端技術がいくつもあること。

複数の先端技術がかけ合わさることで急速なイノベーションが生まれ、私たちの生活を大きく変えていきます。

それと同時に、その領域に特化したスキルが求められるため、情報処理業界のニーズは今後も高まっていくでしょう。

情報処理業界の仕事内容

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情報処理業界の全体像が分かったら実際の仕事内容を見ていきましょう。

どの企業にもある4つの職種を紹介します。

自己分析の結果と比較しながら、自分にあった職種を探してみて下さいね。

①営業

営業はお客さまへのヒアリングを通しニーズや課題を引き出し、解決策を提案するのが主な役割です。

案件を取ってくる力も必要とされるため、高いコミュニケーション力が必要とされます。

その分、大きな契約が取れたときの喜びは大きなやりがいに繋がる仕事です。

②システムエンジニア(SE)

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システムエンジニアは顧客のニーズや課題を具体化し、実現可能な施策を提供するのが主な役割です。

名前にエンジニアとありますが、プログラミングするだけではありません。

ニーズを満たすにはどこにどのような機能を実装するべきか考える段階から業務に関わるのです。

周りの社員と協力しながら仕事を進めるため、チームプレーが求められます。

③プログラマー

プログラマーはシステムエンジニアとは異なり、プログラミングをメインに行う役割です。

ミスなくコードを書き、バグがあっても調べて解決できるなど、論理的思考力やリサーチ力が必要とされます。

④システム運用管理者

システム運用管理者は、導入したシステムが止まらないように、システムの監視やトラブル時のサポートをする役割です。

業務には、システムのメンテナンス、システムダウンした際の迅速な復旧などがあります。

冷静な対応力やチームでの連携力が発揮される仕事です。

情報処理業界に向いている学生

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情報処理業界の全体図、仕事内容について理解できたでしょうか。

ただここまで聞いても、「業界や仕事が自分に向いているのかどうかはまだわからない」と思う人も多いでしょう。

そこで、情報処理業界に向いている人の特徴を3つ紹介していきます。

  • 問題解決が得意な人
  • チームワークが得意な人
  • チャレンジ精神がある人

それぞれ、解説していきますね。

問題解決が得意な人

SIerの仕事のゴールが顧客の課題解決です。

そして、顧客の抱える課題も時代とともにどんどん複雑化しています。

古いシステムを新しいシステムに刷新したい場合では、どのシステムを新しくすれば全体が最適化されるか細かく考えなければなりません。

システムはすべてプログラミングコードで動いているため、論理的に物事を考える力も必要とされます。

課題解決力を鍛えるためには、例えば日常でのふとした疑問に対しても自分なりに考えて答えを出すなどをやってみましょう。

チームワークが得意な人

SIerはシステムの提案、設計・開発から導入後のサポートまでのすべてを担うのが特徴です。

さらに、ハードウェアやソフトウェアなどの他会社と一緒に仕事を進める場合もあります。

よって必然的に多くの関係者と協力して仕事を進めていかなければなりません。

サッカーや野球などスポーツ、バンド活動などのチームワークが必要な活動が好きだった人は向いているでしょう。

チャレンジ精神がある人

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情報処理業界はIT業界の1つです。

よって技術の進化スピードが極めて速い特徴があります。

進化に追い抜かれないよう、どんどんチャレンジして自分自身も変化しなければならないので挑戦するのが好きな人は向いているでしょう。

まとめ

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以上で、情報処理業界についての解説は終わりです。

先端のIT技術を駆使し、様々な企業の課題解決を行うことから非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

基本としてチームプレーが求められるので、人とコミュニケーションを取るのが好きな方は魅力的に感じる人が多いです。

しかし、SIerは大きく4つに分類されたり、その中でブラックな業態の企業もあります。

注目している会社は業界内でどのようなポジションをとっているのかに目を向けるのが大切です。

自分自身の性格や、もともと関心のある分野も考えながら企業のことを調べていくのがおすすめです。

最後に、まだ自己分析に不安がある人は以下の記事も読んでみてくださいね。

【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!

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