はじめに
インターンシップの選考では面接が課せられる場合もあります。
「何を聞かれるんだろう…」「何を準備したらいいのかわからない」という不安を抱えている方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、インターンの面接について網羅的に紹介していきます。
最後まで読めば、インターンの面接でよく聞かれる質問やその回答例、そのほか準備すべきことが理解できるでしょう。
インターンの面接に対して不安を抱えている方はぜひ最後までご覧ください。
なお「そもそもインターンシップって何?」と感じた方については、先に以下の記事を読んでおくことをおすすめします。
目次
インターンの面接とは
インターンシップにも就活と同じように、面接が課せられる場合があります。企業側の受け入れに限界があるためです。
応募者が少ない企業の場合には面接がないこともありますし、企業によっては試験を課すこともあるので覚えておきましょう。
よりインターンの面接について理解を深めるために、ここでは以下2点について紹介していきます。
- 採用面接とインターン面接の違い
- 面接の流れ
採用面接とインターン面接の違い
就活における採用面接とインターン面接は、質問内容や目的が異なるものです。
インターン面接には以下の特徴があります。
- インターンを希望した動機を聞かれる
- どんな職種に興味をもっているのか聞かれる
- インターンに求めていることは何か聞かれる
- 大学生活で何をしているのかを聞かれる
- 優秀な学生かどうかを見られる
採用面接ではキャリアプランなど長期的な目標を聞かれることが多いですが、インターンの面接は短期的な視点の質問が多いです。
とくに学生側がきちんと目的意識をもってインターンに臨んでいるかを重視しています。
目的意識のない学生では、インターンを実施しても仕事に魅力を感じてもらえない可能性が高いからです。
企業側としては自社にマッチする学生や優秀な学生を見つけておきたいと考えています。
あなた自身がどんな仕事に興味があり、どんな学生なのかを見ているのです。
業界分析や企業分析、自己分析をきちんとしているかどうかが試されます。
採用面接ほどかしこまる必要はありませんが、最低限の準備はしっかりしておきましょう。
面接の流れ
インターン面接の流れについて紹介していきます。
- 受付
- 入室
- 面接
- 退室
①受付
事前に指定された日時と場所に着いたら、受付にて挨拶をしましょう。
まずは「〇〇大学から来ました〇〇です」などと自己紹介をします。
その後にどんな用事で来たのかを「本日、◯時よりインターンシップの面接の約束をしています」のように伝えてください。
担当者の名前がわかっている場合には「担当者の〇〇様はいらっしゃいますか?」と付け加えると丁寧です。
その後は企業の人の指示に従って行動すれば問題ありません。
また、受付時間と面接開始時間が異なる場合があるので注意しましょう。受付時間の5分ほど前に着くのが理想的です。
企業の建物に入る前にスマートフォンの電源を切っておくことも忘れないでくださいね。
②入室
名前を呼ばれたら返事をして面接をする部屋に入ります。部屋のドアは3回ノックしましょう。
普段あまり意識することはないかもしれませんが、ノックの回数によって意味が異なるので注意が必要です。
2回ノックすると空室かどうかを確認する意味になり、3回は入室してもよいかどうかの確認の意味になります。
部屋の中から「お入りください」などと返事があってから「失礼します」と言って入室するようにしてください。
ドアがない場合やドアが空いている場合にはノックは必要ありません。部屋の入り口から面接官の方を向いて一礼して入りましょう。
部屋に入ったらドアを静かに閉め、面接官の方を向いて「〇〇大学の〇〇です。よろしくお願いします」と自己紹介をして礼をします。
礼は「35度を3秒」と覚えてください。緊張すると早く顔をあげてしまって雑な印象を与える可能性があるので、ゆっくり目を意識しましょう。
その後は椅子の横に移動して面接官の方を向いて立ち、指示を待ちます。「お掛けください」と言われるまで座らないようにしましょう。
指示をもらったら「失礼します」と断ってから座ります。荷物がある場合には座ってから椅子の横におきましょう。
面接官よりもあなたが先に部屋へ入る場合には、入り口に近い席の横に立ったまま待ちます。
着席を促された場合には座って待つのがよいでしょう。
ただし、面接官が入ってきたら立ち上がってください。面接官が席に着いたら自己紹介をして着席を促されてから座ります。
③面接
挨拶が済んだらいよいよ面接です。基本的にはエントリーシートに沿った質問から始まります。
何度も書き直しをした文章なので比較的答えやすいはずです。
ここで声の調子を整えて面接の雰囲気に気持ちを慣らしていきましょう。
その後は企業側が学生に聞きたいことを質問してきます。
インターン面接にてよく聞かれる質問については後述するので、そちらを参考にしてください。
④退室
「面接は以上です」などと終了の合図があったら退室しましょう。
「終わった」と感じると気が緩んでしまいがちですが、企業を去るまであなたの行動を評価されています。
最後まで気を抜かないように気をつけてくださいね。
終了の合図があったら「本日は忙しい中、お時間を割いてくださりありがとうございます」などとお礼を言って一礼します。
その後に立ち上がってドアを開けて退室しましょう。
ドアを閉める前に一度、軽くでよいので目を合わせて礼をするとより丁寧な印象になりますよ。
インターンの面接に臨む心構え
インターンの面接には、採用面接の予行練習だと思って臨むとよいでしょう。
場数を踏むことで緊張に負けない強さが身に付きやすくなるからです。
面接ではプラス評価を狙うのではなく、マイナス評価を受けないようにすることを意識してみてください。
多くの企業がルールを守れる人かどうかを見ています。個性があるかどうかや強みがあるかどうかは二の次なのです。
よほど変わった企業でない限りは、いくら個性や強みがあってもルールが守れないとプラス評価にはつながりません。
基本通りに行動できれば問題ありませんので、あまり難しく考えずにリラックスして臨みましょう。
インターンの面接前に準備するべきこと
インターンの面接を受ける場合には採用面接と同様にしっかりと準備をしましょう。
準備するべきこととしては、以下5つがあります。
- 業界研究・企業研究
- 自己分析
- 書類
- スーツ
- 面接の回答
①業界研究・企業研究
業界研究や企業研究はある程度進めておきましょう。
と言うのも、インターンシップは研究によって興味の湧いた業界や企業に本当に向いているのかを確認する場だからです。
研究がしっかり行われていない場合には、そもそもインターンシップに参加する目的も明らかにできません。
インターンシップへの参加目的や志望動機は面接においてもよく聞かれることですので、しっかりと研究しておきましょう。
業界研究や企業研究については以下のページを参考にしてみてください。
研究のやり方を解説した記事やそれぞれの業界や企業の情報をまとめた記事がありますよ。ぜひ活用してくださいね。
②自己分析
自己分析についても面接前に終わらせておくとよいです。
業界研究や企業研究と併せて自己分析をしなければ、向いている業界や企業に目星をつけることもできません。
自己分析をしないまま面接に臨むと参加目的が曖昧になってしまうため、あまりよい印象を与えられないでしょう。
面接で説得力のあるアピールをするためにも、一通りの自己分析を終わらせておくようにしてください。
自己分析を終わらせてから参加すれば、あなた自身で分析結果が正しいのかどうかを確認することも可能です。
こういった経験はあなたの自信につながり、採用面接でも堂々と受け答えができるでしょう。
自己分析については以下のページを参考にしてくださいね。具体的なやり方や便利なツールの紹介もしていますよ。
③書類
面接を受ける場合にはエントリーシートの提出が必要になります。
企業によって内容は異なりますが、志望動機などを面接時の参考にするために求められることが多いです。
インターンシップのエントリーシートについては以下の記事で解説していますので、参考にしてみてくださいね。
④スーツ
インターンシップでは私服での参加ができる場合もありますがスーツでの参加が基本です。
「就活はまだ先だからいいか」と考えず、靴や鞄なども含めてスーツ一式をそろえておきましょう。
着なれていない服や履きなれていない靴を履くのは思っているよりも疲れるものです。
就活の際にスーツで疲れてしまわないように今のうちから慣れておくとよいでしょう。
⑤面接の回答
面接ではマナーだけでなく質問への回答についても準備をしておきましょう。
受け答えがしっかりできないと「あまり考えない人だな」「準備ができない人だな」という評価を受けてしまいます。
通常の仕事においても準備はとても大切です。面接はその訓練だと思ってしっかり準備をしておきましょう。
インターンの面接でよく聞かれる質問と回答例
面接での回答を準備するときにはよく聞かれる質問を知っておきましょう。
念入りに準備をしておくに越したことはないですが、あまり聞かれない質問に時間をかけすぎるともったいないからです。
インターンの面接では以下5つの質問がよくされます。
質問内容と回答例を紹介しますので準備の参考にしてくださいね。
- 志望動機
- 自己PR
- 自分の長所・短所
- 就活の状況
- 逆質問
①志望動機
インターンへの志望動機は面接でとてもよく聞かれます。
- なぜインターンに参加しようと思ったか
- なぜこの会社を選んだのか
以上2点についてはっきりと答えられるようにしておきましょう。
例)
幼い頃、父が働いている物流倉庫に行ったことで物流の仕事に興味をもったのがきっかけです。 その後、物流の仕事について調べていく中で御社を知り、〇〇という企業理念にとても共感したのを覚えています。 インターンシップも開催しているとのことだったので、実際に業務を体験したいと感じて参加しました。 |
以上のように、興味をもったきっかけや参加しようと思った理由を伝えれば問題ありません。
体験談を使うと「自分で目的意識をもって動ける人」「行動から学べる人」という印象を与えられます。
あなたの体験談を活かした話ができないかどうか考えてみてくださいね。
志望動機の答え方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も読むことをおすすめします。
②自己PR
自己PRを求められることも多いです。企業の方が社風などにあっている学生かどうかを見極めたいからでしょう。
特技や学生生活で頑張っていることなどを基にあなたの能力をアピールしてみてください。
例)
私は人を巻き込むのが得意です。 大学のゼミでは合宿を自ら企画し、ゼミ生を誘って実際に合宿を行いました。 最初はあまり興味のなさそうな人もいましたが、合宿が終わる頃にはみんな笑顔で写真を撮るほど盛り上がりました。 この経験を活かして御社での業務でも、周囲の人を盛り上げたり協力したりしながら活躍できると思います。 |
まずはあなたが一番アピールしたいことを簡潔に伝えましょう。
その後にそれを裏付けるエピソードを話すことでより説得力が増します。ぜひ試してみてください。
③自分の長所・短所
長所や短所を聞いてくる企業も多くあります。企業が求める人物像にあっているかどうかを確かめたいからです。
例)
私の長所はどんな人とでもうまく関われることです。 社員数が多い御社においても、周囲の人とうまく関係を築きながら業務を行えると思います。 反対に、私の短所は自分の意見があまりないことです。 チームで仕事をする際には自分の意見を求められることもあると思います。 自分の意見によってチームに貢献できるよう、周囲の人の意見を聴きながら自分なりの考えをもつように意識していきたいです。 |
自分の長所が企業の業務にどう活かせるのかを伝えた上で、短所についてはどう克服していくのかを述べましょう。
また、なぜそれが自分の長所や短所なのかを示せるようなエピソードがあるとより説得力が増しますよ。
④就活の状況
就活がどこまで進んでいるのかを聞かれる場合もあります。
業界や職種を絞り込めているのか、就活にどのくらい積極的なのかを知るためでしょう。
- 「現在はIT業界への就職を考えています」
- 「いくつかインターンシップに参加しており、その中で向いている職種を見つけようとしています」
以上のように実際の状況をしっかりと伝えましょう。
あまり進んでいない場合も正直に伝え、今後どうしたいのかも話せるとよいです。
⑤逆質問
逆質問とは「何か聞きたいことはありますか?」と企業側から質問を求められることです。
逆質問では積極性や自主性がどの程度あるのかを評価されます。
詳しくは以下の記事で解説していますので、何を聞くべきなのか、何を意識すべきなのかを確認してみてくださいね。
インターンの面接で気をつけるべきマナー
質問の受け答えがしっかりしていてもマナーが守れていないと印象が下がってしまいます。
気をつけるべきポイントを以下4つに分けて簡潔に紹介しますのでぜひ参考にしてください。
- 挨拶
- 身だしなみ
- 入退室
- 言葉遣い
①挨拶
企業の中に入ると人とすれ違う機会があります。人とすれ違う場合にも挨拶をするようにしましょう。
企業によっては面接以外での振る舞いについても評価対象になっていることもあるからです。
面接に合格した場合にはすれ違った人と一緒に仕事をするかもしれません。
よい印象を与えられるように元気よく挨拶したり、軽く会釈したりするようにしてください。
②身だしなみ
清潔感のある身だしなみもとても大切です。
笑顔で挨拶したり、面接の受け答えが的確だったりしても、身だしなみが整っていなければ印象が悪くなってしまいます。
服装や髪型などにも注意しながら、インターンシップに相応しい身だしなみを整えましょう。
身だしなみについては以下の記事も参考にしてみてください。
インターンに適切な髪型を徹底解説!男女別で気をつけたいポイントとは?髪色や前髪など参加前に使えるチェックシートまで紹介
③入退室
入退室のマナーについては「面接の流れ」にて紹介したのでそちらを参考にしてください。
なお、ドアの開け閉めの際に面接官に完全に背を向けないようにするとより丁寧な印象になります。
体を少し斜めにしてドアの開閉を行うようにしてくださいね。
④言葉遣い
言葉遣いにも気を配りましょう。敬語を正しく使うことでよい印象を与えられます。
ただ、一口に敬語と言っても以下3種類があるので注意が必要です。
- 尊敬語:目上の人を敬う表現
- 謙譲語:自分を低く見せる表現
- 丁寧語:丁寧な表現
とくに注意が必要なのが尊敬語と謙譲語です。尊敬語は相手を主語にして使い、謙譲語は自分を主語にして使います。
使い方を間違えると失礼になりますので注意が必要です。
また、丁寧な言い回しを意識しすぎて二重敬語になってしまうことも避けましょう。
たとえば「おっしゃられる」は「おっしゃる」と「られる」という2つの尊敬語から成り立っています。
二重敬語は間違った表現です。不安な場合には、使いがちな二重敬語について調べるとよいでしょう。
インターンの面接がオンラインの場合
感染症予防や遠方の学生のためにオンラインにて面接を行う場合もあります。
オンライン面接の場合には以下3点について注意してください。
- マイク
- カメラ
- 操作方法
面接の前にはマイクのテストをしておきましょう。
接続するマイクによってはうまく認識されない場合もあります。不具合が出ないかどうか確認しておきましょう。
音量も調整しておき、あなたの声が聞きやすいようにしておくとなおよいです。
面接では自分が話さない時にマイクをミュートするようにすると、雑音が入らずスムーズに面接できますよ。
マイクの確認が終わったら、カメラ写りも確認しましょう。
- 背景に余計なものが映らないか:背景を設定する・壁をバックにする
- 部屋が明るく表情がしっかりと見えるか:窓辺で撮る・白いハンカチを膝に置く・照明を使う
- 上から目線にならないか:カメラが目線より上に来るようにする
カメラにしっかりと接続できるかに加えて以上3点も確認しておいてください。
また、面接で使うアプリの操作についても慣れておきましょう。
友達にお願いしてビデオ通話をつないでもらい、音量やカメラ写りなどを確認しつつ操作の練習をするのがおすすめです。
インターンの面接における注意点
インターン面接が終わったらお礼のメールを送るのが一般的です。
相手は仕事の合間に時間をとって面接をしてくれています。
「忙しい中、時間を割いてくださりありがとうございました」などと感謝の言葉を伝えましょう。
メールを送ることで就職への意欲をアピールできるというメリットもあります。
志望する企業へのインターンが決まった場合にはメールを送って印象アップを狙うとよいでしょう。
インターンのお礼メールについては以下の記事を参考にしてください。
まとめ
インターンの面接について紹介しました。
採用面接ほど厳しいものではありませんが、しっかりと準備をすることで採用面接の予行練習にもなります。
また、あなたにとってよい就職先を見つけるきっかけにもなりますので準備をしてから臨みましょう。
面接の準備では以下5つについて行ってください。
- 業界研究・企業研究
- 自己分析
- 書類
- スーツ
- 面接の回答
面接の準備と聞くと質問への回答ばかりに気を取られがちですが、そのほかにも必要な準備があります。
業界研究・企業研究・自己分析などは面接の受け答えにも影響するものですのでしっかり行いましょう。
また、インターンシップへ申込みをする場合には、企業の担当者と直接メールを交わすこともあります。
メールの書き方や送り方にはルールがあるため事前に確認しておくことが重要です。
インターンのメールについては以下の記事を参考にしてみてください。
人気記事
就活イベント
シューブンでは実際に業界の仕事を体験するイベントを開催しております。
ゲーム形式でより具体的により楽しく、希望の業界について体験してみましょう。