どのような企業で働くのが自分に合っているか、履歴書には自分のことをどのように書けばよいのか知るために自己分析があります。
自己分析により、自分の性格や価値観が明確になり履歴書の自己PRに活かせます。
どのような仕事をしたいのか、どのような社会人になりたいかなど、エントリーすべき企業を的確に選び入社後のミスマッチを無くすことも可能です。
今回は具体的な質問項目を使った自己分析の進め方、自己分析後のアクションプランまで徹底解説します。
目次
自己分析はなぜ必要なのか?
自己分析をすることで、就職活動で自分に適している企業を探すときや自己分析した結果をPRすることで企業側とのミスマッチがないことをアピールできます。
自己分析についての必要性について詳しく知りたい方は、以下から詳細を確認しましょう。
質問項目を使った自己分析の具体的な進め方
自己分析を行う時に質問項目を用いて進めると効果的です。
ここでは具体的に質問項目を使って、どのように自己分析を進めることがおすすめなのか紹介します。
質問をもとに自分の過去を洗い出す
いきなり過去を振り返る必要はありません。自己分析に用いる質問項目に沿って洗い出すことから始めてみましょう。
しかし、ただ答えるだけでは簡素なものになってしまうこともあるため、回答の後に「なぜ?」という疑問をどんどん追加して繰り返していきましょう。
例えば、小学生の時に好きだった科目は?という質問に対して「算数」という回答だけでは自己分析としては不十分です。
「なぜ算数が好きなのか?」など回答に対する深掘りをすることで自分の性格が現れてきます
回答を整理して自分の特徴をまとめる
次に質問項目に回答して深掘りまでしたら、それぞれから出てきた特徴をまとめていきましょう。
共通している部分があったり、過去から現在までの心境の変化などに気づくことができます。
自分の特徴をまとめると自分に適した仕事がより鮮明に見えたり、反対にやりたくない仕事も見えてくるはずです。
特徴の整理した結果を可視化したり文章で表現していきましょう。
将来のなりたい社会人イメージを考える
最後に自己分析の結果を整理した後、自分のなりたい社会人のイメージを具体的に考えましょう。
自分に合った企業を選ぶ基準にもなり、結果から逆算的に企業を絞り込みすることができるようになります。
自己分析を進める時の注意点
自己分析する際に、自分の性格を思い込みに誘導されないように注意しましょう。
実は時間に正確だと思い込んでいても思い返せばよく遅刻していたなど、自分の思い込みと本当の性格は違っていることがあります。
質問には忠実に回答し、そこから現れる特徴を元に自己理解することで主張と行動に一貫性が生まれるのでおすすめです。
質問に対して端的な回答をする
質問に対する回答は端的であることを心がけましょう。
その後、「なぜ?」を繰り返して深掘りしていくと、思考フローが整理された状態で現れます。
回答が複数ある場合でもそれぞれの回答に対して同じフローで行いましょう。
汎用・抽象的な表現はさらに掘り下げる
回答や深掘りをするとき、抽象的な表現を多用してしまいがちです。
抽象的な表現を多用すると他の就活生と差別化が難しく、企業に対して強みが薄れてしまいます。
深掘りの際には具体的かつ自分の言葉で書いてみましょう。
短所やマイナスな出来事も素直に回答する
質問項目によってはネガティブな回答になることもありますが、それも事実なので素直に回答しましょう。
しかし、その短所やネガティブな要素は捉え方を変えることでポジティブな要素に変換することができます。
例えば、自分で何かをした経験がなく主体性がないという回答は、捉え方を変えれば協調性があると変換できます。
ネガティブな要素から見えてくるポジティブな面を見つけることでアピールできる幅が広がり、より多面的な分析ができるようになります。
自己分析で本当に使える具体的な質問項目を紹介!
自己分析で本当に使える質問項目の具体例を紹介します。
節目で分けることでそれぞれの時間軸の心境や性格が明確になり、どこで今の性格が確立されたのか理解しやすくなります。
以下で紹介する以外にもさらに細分化して節目を分けることもできるので、調整ができます。
幼少期に関する質問項目
幼少期は特に好き嫌いを本能的に体現することが多く、自分の根底の性格が浮き彫りになりやすい時期です。
記憶が断片的であることもありますが、思い出せない場合は無理せず飛ばして構いません。
1番辛かった・嫌な出来事は?
1番楽しかった経験は?
幼少期に何に対して快適に感じたか、不快に感じたのかは自分の本能的な部分に直結します。
なぜ辛かったのか、楽しかったのかを思い出せる範囲で深掘りしていくことで自分が根源的にどのような性格なのかを知るきっかけとなります。
どのような性格の友達とよく遊んだ?また、どのような子が苦手だった?
周りの友人関係を深掘りすることは自分にとっての友人とはどういう存在なのか、一緒にいて居心地のいい人・悪い人の特徴を理解することができます。
また、幼少期は特に好き嫌いがはっきりしているため、建前の付き合いなどがないことからより自分の本質を分析することに役立ちます。
どのような性格だった?
面接官は自己分析で自分の性格を理解できているかを確認することがあります。
その中で、自分がどのような性格かどうかを分析することは非常に大切です。
幼少期の性格は特に自分の性格を形成する重要な時期になります。
小学生時代に関する質問項目
小学生の記憶は幼少期よりも多少残っているため思い出しやすくなります。
小学生もまだまだ感情に忠実なので、自分の中の本質が現れていることが多いです。
また、幼少期や小学校の記憶で性格の基盤なども形成される重要な時期でもあります。
1番好きだった科目は?
1番嫌いだった科目は?
学問に初めて触れる小学生の時に好き・嫌いだった科目を理解することで現在の自分のしている研究などに繋がっていることもあります。
得意・苦手科目として書くことも問題ありません。
好き・嫌いであった理由やどのようなことをしていたのか振り返ると、自分の強み・弱みが見えてきます。
1番熱中した遊びは?
小学生になると何かに熱中した遊びがあるはずです。
現在の自分の趣味に繋がっていたり特技になっていることもあります。
面接では趣味の話を会話のきっかけとして使われることもあり、自分が好きだった遊びや趣味を理解しておくことをおすすめします。
コミュニケーションはよくとる性格だった?
たくさん友達がいた子も少ない友達と仲良くしていた子もいます。
自分はどちらに当てはまるのか振り返り、集団での作業に向いているのか、少数での作業に向いているのかを分析することができます。
どのような性格の友達とよく遊んだ?また、どのような子が苦手だった?
幼少期よりも記憶が鮮明なためどのような子と仲が良かったのか振り返ることで深掘りしていくことができます。
自分がリーダーシップをとって何か行動した経験はあるか?
小学生になるとリーダーになって何か代表する場合もあります。
何かした場合は責任感が強いなどの長所につながるので、アピールポイントとして活用してみましょう。
中学生時代に関する質問項目
中学生になると思春期を迎えるため、幼少期と小学生に感じていた心境とガラッと変わる人もいます。
社会性を学び始め、自分の中の価値観が徐々に形成されてくる大切な時期です。
1番好きだった科目は?
1番嫌いだった科目は?
中学から成績評価や受験のために、より学問に対する重要度が増します。
特に自分は勉強が好きだったのか・嫌いだったのかから、なぜその科目は好きなのかまで深掘りしていきましょう。
どのように好きな科目を勉強していたのかや苦手な科目をどうやって克服したのかなどの記憶を思い出し、自分の性格を判断すると効果的です。
1番努力した出来事は?
特に高校受験などが代表的ですが、努力したこととなぜ努力したのかを分析することは自分で考えて行動できるかどうかをアピールできる強みとなります。
失敗を恐れずに努力したり、自分の価値観を形成しているきっかけとなっていることもあるので深掘りしておきましょう。
高校生時代に関する質問項目
高校生になると自我が確立されはじめ、アルバイトや文化祭の開催など学生が社会を経験したり自分の好きなこと嫌いなことが明確になります。
挫折した経験はあるか?
悔しい経験をしたか?
挫折経験や悔しい経験を聞く理由には以下の2つがあります。
1つ目は、部活動などで高い目標に向かって意欲的に頑張れることができるのか。
2つ目は、その挫折経験などを次に生かすことができる人材か。
特に初めての社会人では、さまざまな壁に直面することがあります。
その時に打たれ強い性格か、そのような状況で努力できるか企業は着目しています。
大学生時代に関する質問項目
最後に直近の大学時代に関して自己分析を行います。
再度振り返ることで忘れていたことや、どのような理由からその行為をしていたのかなどが明確になります。
どのような性格だった?
自分の現在の性格をPRするためにとても大切な質問項目です。
幼少期から現在に至るまで性格が変わっていることもあれば、そのまま成長していることもあります。
もし変化している場合はそのきっかけを深掘りするとさらに自己分析に深みが増します。
挫折した経験はあるか?
悔しい経験をしたか?
高校時代での経験がなくても、大学時代にあれば分析しましょう。
休みの日に何をしていた?
面接で休みの日に何をしているのかを聞くことで、緊張する場を和ませる役割を持つことがあります。
その時に、話を膨らませれるようなことをあらかじめ分析しておくと会話もスムーズになるでしょう。
また、休日できちんとリフレッシュできるのか、仕事のオンとオフが区別できる人なのかを見るという目的もあります。
無理に作る必要はありませんが、準備しておくだけでも十分効果的です。
どのような性格の友達とよく遊んだ?また、どのような人が苦手だった?
もっとも社会に近い状況でどのような友人関係を持っていたのかを振り返ることは非常に大切です。
特に苦手な人に対する向き合い方も必ず分析するようにしましょう。
社会ではどうしても合わない人と関わらないといけない状況も生まれます。
過去に苦手な人とどのように接していたのか・向き合っていたのかを面接官は注目し、人間関係に対する耐性を測るので、準備しておきましょう。
大切にしていた信念はどのようなもの?
自分の大切にしている信念を見つめることで、相手にとって自分の人物像理解をすることがしやすくなります。
大きく壮大な信念である必要はなく、自分の人間性がわかるような信念・仕事にどう生かせるかの理由までピックアップすると就職活動においては有効です。
自己分析の質問項目に対する参考の回答例
ここでは具体的な質問項目に対して参考の回答例を解説します。
実際の進め方のイメージするために役立てていきましょう。
「中学生で1番努力した出来事は?」をピックアップして進めていきます。
参考回答例として「受験勉強」とした場合、「なぜ、受験勉強を努力したのか」を深掘りしていきます。
次に「服装自由などの校風がよかったから」などの理由に対し、「なぜ服装自由の校風がよいのか」と疑問を深掘りしていきましょう。
今回の例で進めていくと、拘束・規則が少ない自由な職場で活躍しやすい性格が見えてきます。
志望する企業の職場環境を重視するなど、企業の絞り込みとして有効に活用していくことができます。
自己分析後にとるべきアクション
自己分析は就活中に複数回行う場合があります。
それぞれのシーンに合わせて取るべきアクションが異なるので、状況を見て動いていきましょう。
初めての自己分析が終わったときのアクション
1回目の自己分析が終わった後にすることは、業界分析になります。
なぜこの順番なのかというと、自分のことを理解しなければ自分に合う業種や興味ある業種を理解することができないからです。
特に就活真っ只中で網羅的に業界分析や研究に当ててしまうと、膨大な時間を無駄にしてしまいます。
効率的に絞るためにも、自己分析を行ってから業界分析を行うことがおすすめです。
初回の自己分析の結果を見て自分の最適な業種を絞り、効果的に業界分析をしましょう。
ES提出前の自己分析が終わったときのアクション
ES提出前の自己分析を行った後は、提出する企業の必要とする人材の特徴と自己分析結果に共通するポイントがあるのかを考えてESに記入していきましょう。
ES提出前に企業に対して自己PRを行うために自己分析を行います。
その時に企業にとってアピールすべき自己PRの内容を理解し、まとめれば後はESに反映するのみです。
企業に魅力が伝わるように的確に自分の言葉で書いていきましょう。
必要であれば自己分析の無料診断ツール活用がおすすめ
どうしても質問項目に順番に答えていくことが難しい、深掘りの仕方がいまいちわかりにくいという場合は自己分析の無料診断ツールを利用することもおすすめです。
設定された質問に対して気軽に回答すると、自分がどのような性格なのかを平均的に理解できます。
しかし、自己分析ツールは簡素なものが多く、しっかりとした深掘りをするためには自分で紙に書いたりすることがおすすめです。
あくまできっかけや感覚を掴むための利用に抑えておきましょう。
まとめ
今回は質問項目を使った自己分析の進め方やその後のアクションについて解説してきました。
自己分析をすることで自己PRは何かを明確にし、自分とマッチする企業はどこかを知ることができるため、就活において非常に重要な役割を果たしています。
今回紹介した具体的な質問項目を活用して、自己理解をより深めていきましょう。
自己分析が完了すれば企業の説明会に参加したり、自分に最適な企業のエントリーのため履歴書の作成に取り掛かることがおすすめです。
ぜひ、今回の内容を参考に他の就活生との差別化ができる自己分析をして、内定を掴み取りましょう!
人気記事
就活イベント
シューブンでは実際に業界の仕事を体験するイベントを開催しております。
ゲーム形式でより具体的により楽しく、希望の業界について体験してみましょう。