はじめに
就職活動のスタートは自己分析と業界研究、そして職種研究と言われます。
ただこの中でも職種研究はどうしたらいいかよくわからないという人もいるかもしれません。
今まで社会人として働いたことがないので当然ですよね。
同じ企業に勤めていても職種によってやりがいや働き方が全然違いますので職種研究も業界研究と同じくらい大切なものです。
ここでは具体的に職種研究をどう進めていくか、注意点や職種研究をした後のアクションプランまでご紹介していきます。
是非参考にしてみてください。
目次
職種研究とは
最初はそもそも職種研究とは何かを理解しましょう。
企業は様々な職業の人の集まりでできています。例えば皆さんの身近な食品メーカーで考えてみましょう。
思い浮かぶだけでも以下のような働き方がありますよね。
- 商品企画
- 販売促進
- 工場建設
- 工場管理
- 材料調達
- 品質管理
- 経理
- 財務
- 人事
- 法務
- 総務
非常にたくさんの職種があることがわかりましたでしょうか。
そして職種によって働き方ややりがい、苦労することも変わってきます。
職種研究においてはそれぞれの職種の特徴を理解し自分の自己分析と照らし合わせてどのような働き方をしたいかを考えていきましょう。
なぜ職種研究をするのか
職種研究がなぜ重要なのか、その理由を3つご説明します。
これらのことを意識しながら職種研究に取り組んでください。
自分の将来の幅を広げるため
まず学生の皆さんからすると世の中には知らない職種が非常に多くあります。
今の情報や知識だけで自分の将来を考えてしまうことは自分の将来の可能性を狭めてしまうことになりかねません。
もっとこんな働き方がある、こんなにやりがいのある仕事が実はあった等新しい発見があるでしょう。
なるべく幅広く職種を知ることで自分の将来の幅を広げることができます。
就職活動における視野を広げるため
もう少し目先の就職活動の話をしましょう。
職種研究はどの業界でどのような職種が活躍する傾向があるのか理解することです。
業界は違くとも同じ職種であればやりがいや苦労は似てくるので、就職活動の軸を業界のみで考える必要がなくなります。
職種研究をすることで就職活動における視野を広げられるでしょう。
避けるべき職種を把握するため
世の中にはこれから不要になってくる職種もあります。
今自分がなろうとしている職種が20年、30年後も活躍し続けられる職種なのかどうかを考えることが重要です。
もしくは転職をする際に全く求人のないような職種は将来の選択肢を狭めることにもなります。
避けるべき職種を理解しておくことは職種研究をする目的の一つでしょう。
職種研究のやり方6ステップ
具体的に職種研究をどのようにしていくのかを解説していきます。
職種研究には大きく分けて6つのステップがありますので順に見ていきましょう。
- どんな生き方をしたいか考える
- どんな職種があるか知識を広げる
- 具体的な仕事内容を調べ理解を深める
- 職種のやりがいや苦労を知る
- 職種の年収やキャリアパスを知る
- 自己分析の結果と照らし合わせる
1.どんな生き方をしたいかを考える
一番最初にやるべきことは自分自身がどのような生き方をしたいのかを考えることです。自己分析ですね。
ただ自己分析をしているだけでは自分の狭い視野の中でしか物事を考えられないので職種を調べることを一緒に進めていくといいでしょう。
この職種ならこんな生き方ができると理解したうえで自分ならどうしたいかを考えていきます。
自己分析のやり方がわからない、始めたばかりという方は以下の記事も参考にしてください。
【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!
あまりに自己分析で思い詰めて次に進めないということがないように気を付けましょう。
2.どんな職種があるか知識を広げる
どのような職種があるか、様々な仕事を調べてみましょう。
業界研究で興味を持った業界の企業の採用ホームページ等を見ると社員の紹介のようなページがありますよね。
部署名や入社年次、どのような仕事をしているか等が書かれており職種が分かるようになっています。
せっかく気になった会社ですから現在興味を持っている職種だけでなく他の職種の人の情報も見るようにしましょう。
すると今まで知らなかったような仕事が見えてくるかもしれません。
3.具体的な仕事内容を調べ理解を深める
職種の理解を「深める」ことをします。
興味の持てる職種をピックアップしたらその職種で業界関係なく検索をしてみましょう。
今まで考えていなかったような業界でもこの職種であれば働き方として面白いと思えるものを探します。
業界関係なく働き方ややりがいに興味を持てるのであればその職種に興味を持てるということでしょう。
また業界毎の微妙な違いを発見することができ職種のより一層の理解に役立ちます。
4.職種のやりがいや苦労を知る
仕事内容を理解したらその職種のやりがいや苦労をチェックしましょう。
どんな仕事にも必ず良いところと悪いところはあります。
営業であれば達成感はありますがノルマに追われるのが厳しいですよね。
マーケティングであればインパクトの大きい仕事はできますが良い企画を生み出すのは相当な苦労が伴います。
必ず両面を理解するようにしましょう。
5.職種の年収やキャリアパスを知る
職種の年収やキャリアパスを理解しましょう。
両方ともにイメージをしづらいと思いますので大まかに把握ができればいいです。
例えば年収500万円ならどのような生活ができるのか調べればすぐに出てきます。
キャリアパスはずっと同じような職種職位でいるのかステップアップを期待されるのか等を見てください。
もちろんステップアップを期待される方が成果や勉強を求められますが年収や職位は上がります。
自分の志向にあったキャリアパスを選びましょう。
6.自己分析の結果と照らし合わせる
様々な情報を整理したうえで最後に自己分析の結果と照らし合わせてその職種に興味が持てるかどうか考えてください。
自己分析にまだ自信がないという方はなぜその職種に興味がもてたのだろうと考えると自己分析も深めることができます。
職種の特徴と自分の特性をすり合わせると面接でわかりやすく志望動機を説明できるので面接対策にもなるでしょう。
ちなみにシューブンの職種研究では今回の6ステップに出てきた「具体的な仕事内容」「その職種のやりがい・苦労」「年収・キャリアパス」等をご覧いただけます。
職種研究のポイント
ここでは職種研究をする際に気を付けていただきたいポイントをお伝えします。
- 将来の生活がイメージできるか
- 身につくスキルがどの会社でも使えるか
- 転職サイトの求人や給料がどうか
この3つを解説します。
将来の生活がイメージできるか
職種研究で大切なのは仕事の話だけでなく自分がどう生きたいかを考えることです。
例えば自分の両親が土日休みの家で育ったのであれば同様の生活スタイルを志向する人もいます。
すると必然的に土日に仕事をしなければならない職種は考えなくていいですよね。
学生時代に海外で生活をし将来は海外で働きたいと考える人もいるでしょう。
家族との時間をどう持つか、子供は欲しいか等できる限り想像を膨らませておくといいと思います。
もちろん社会人になってその後の情報や出会いによって変わっていくものです。
ただ今考えておくことは無駄にはなりませんので今の時点で考えられることをまとめていきましょう。
身につくスキルがどの会社でも使えるか
その仕事で身につくノウハウやスキルはその会社の中だけで通用するものなのか他社でも同様に通用するものなのか考えてみてください。
新卒で入社した会社に定年まで勤めあげる人は少数派です。転職をしたり副業をしたりする人もいるでしょう。
どのような会社でも通用するスキルを持つ方が自分の将来の選択肢を広げることができます。
リクルートやGoogleのような人材排出企業と言われるような企業もありますね。
その会社の卒業生たちの活躍を知ることでどれくらいの力が身につくのかを知ることもできるでしょう。
転職サイトの求人数や給料がどうか
気になった職種を新卒のサイトでなく転職サイトで検索してみてください。
最近ではIndeed等でオープンに仕事を検索することがでるようになりました。
職種の求人数はどれだけあるかや年収水準は相応に確保できるか等を見ましょう。
キャリアを積んだのちに自分の市場価値がどれくらいになるのかを考える指標となります。
逆に転職の求人がほとんど出てこない場合はその職種で身につくスキルは必要性が乏しく、転職がしづらい仕事と言えるでしょう。
職種研究のための情報収集方法
どのような情報を得たいのかの目的別に情報収集方法をお伝えします。
【網羅的に職種情報を知りたい】
どんな職種があるのかを幅広く調べたい時には以下のような情報源を取りに行きましょう。
- 就活サイトの職種紹介
- 業界と職種を分析している書籍
【職種の内容をより詳細に把握したい】
- 気になる企業の採用ホームページの社員紹介
- 企業の口コミサイト
本サイトでも各職種に関する情報をまとめています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
職種研究の注意点
職種研究を実際に進めていくと今やっていることが正しいのかわからなくなる時があります。
以下の注意点を参考にしながら職種研究を進めると、迷いが少なくて済むかと思いますので参考にしてください。
職種を絞りすぎない
まずは職種をあまり絞りすぎないことです。
あまり絞りすぎると職種研究で特にやることがないと感じてしまいます。
職種研究の目的の一つは幅広く職種を知り自分の知らない職種の中で興味を持てるものを探すことです。
先入観を持たずに知らない職種も調べてみましょう。
100%自分の志向にマッチする職種は存在しない
100%自分の求めるものに合致する職種を探すのは困難でありみんな同様です。
自分が求めるやりがいや働き方がすでにある程度決まっている方もいますよね。
しかしそれに合致をする職種を探したけどあまりふさわしいものがない、ということが起きます。
自分の大切にする価値観に優先順位をつけ譲れるもの、譲れないものを仕分けましょう。
直感を大切にする
直感的にこの職種がいいな、こっちの職種はやめておこうと思う場合があります。
そう思った時にうまく説明はできなくとも直感を大切にしてください。
時間をかけてもいいのでなぜその直感を感じたかを深堀して考える癖をつけましょう。
他の人が思わないことを思ったということはそれは自分の個性です。
自分がどのような個性を持つのかを考える重要な機会になります。
職種研究が終わった後のアクションプラン
では実際に職種研究を行った後は何をすればいいのでしょうか。
ここでは具体的な次のアクションを3つご紹介します。
キャリアセンターに相談してみる
まずは学校のキャリアセンターの方に相談してみましょう。いわゆる壁打ちというものです。
自分が職種研究で分析した内容をレビューしてもらい修正が必要であれば指摘してもらいましょう。
できれば職種研究と自己分析を照らし合わせてこう考えている、というところまでできてから相談に行くとよりよいアドバイスがもらえます。
OBOG訪問で自分と似た人を探す
次に効果的なのが自分と似たOBOGを探すということです。
自分と同じような経験をしている人や出身大学が一緒等共通点のある人を見つけましょう。
気を張らずにざっくばらんに話ができる環境で相談できる相手がいいと思います。
自分と似たOBOGがなぜその職種を選んだのか、その職種で感じていることを聞きましょう。
自分と似た特性を持っている人なのであれば自分もその人と同じような気持ちで働けるかもしれません。
5day以上のインターンに参加する
職種研究をするには5day以上のインターンに参加しましょう。
1dayインターンだと会社説明会と大きく変わらないので職種の良いところも悪いところも体感するには不十分です。
仕事をするうえでの難しさや厳しさも理解するには少なくとも複数日のインターンシップがいいと思います。
まとめ
職種研究は自己分析や業界研究とともに就職活動においてとても重要なものです。
ただ実際に働いたことのない学生の方にとって職種研究は難しい分野であると思います。
キャリアセンターやOBOG等周りの力を借りて職種研究を進めていきましょう。
また謙虚に知らない職種を調べることは自分の生き方の可能性の幅を広げるチャンスです。
自分がまだ何者でもないからこそ、何者にでもなれる機会を有効に活用しましょう。
もしこれから職種研究と併せて業界研究も始めるという方は以下の記事もご覧になってください。
それでは職種研究頑張ってくださいね。
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