はじめに
就活には自己分析や業界分析が必要であることは多くの学生が知っていることです。
しかし、他己分析については知らない学生が多いのではないでしょうか?
他己分析は自己分析や業界分析と同じくらい就活に役立ちますので、「内定を獲得したい!」と感じる人はぜひ取り組んでみてください。
目次
他己分析とは?
他己分析とは、他の人にあなたのことをどう思っているかを聞くことです。
他人から見た自分を知ることで、自己分析結果をさらに深掘りできます。
自分をきちんと認識できれば、強みを活かしたり弱みを克服したりしやすくなるでしょう。
他己分析を行わない学生も多いので、他己分析を行うことで他の学生と差をつけられますよ。
就活で差をつけたい人は、ぜひ取り組んでいきましょう。
他己分析をするメリット
ここまで読んで「他己分析は大事そうだけど正直面倒だな…」と感じた方もいるかもしれません。
自己分析や業界分析と違って人にお願いしなければいけないので、少しハードルが高いですよね。
メリットを明確に知ると、他己分析をするモチベーションが高まります。
「やるべきなんだろうけど気が向かないな…」という方は、まずはメリットを確認することから始めてみてください。
他己分析をするメリットは以下3つがあります。
- 自分では気づかないことに気づける
- 自己分析結果に自信をもてる
- 外見やキャラクターがわかる
①自分では気づかないことに気づける
他己分析をするとあなた自身では気づけなかった自分の強みに気づけます。
「強み=自分が苦もなく当たり前にできること」なので、自分自身では気づきにくいのです。
自分では当たり前だと思っていても、他の人からすれば「〇〇なんてすごい!」と感じることもあります。
他己分析で他の人からの意見を聞けば、今までよりも自信をもてることが見つかるかもしれません。
もちろん、他己分析では弱みを指摘されることもあります。指摘されることはつらくもありますが、弱みを自覚できなければ改善できません。
弱みについてもしっかり受け止めて、改善するチャンスをつかみましょう。
②自己分析結果に自信をもてる
他己分析をすると、自己分析結果に自信をもてるようになります。自分と他の人の意見が一致すると、納得感が増すからです。
分析結果に自信をもてれば、就活に対して迷うことが減るでしょう。ストレスを感じにくくなるので、堂々と就活に臨めるようになります。
「自己分析をしたけど本当にこれであっているのかな…」と不安を感じている方は、他己分析して自信をつけてみてください。
③外見やキャラクターがわかる
他己分析では、性格だけでなく外見やキャラクターについても理解できます。「外見では大人しいと思ったけど、実際は違った」などと、伝えてもらえるからです。
自己分析では自分の性格の分析が中心になります。しかし、就職面接はあなたの外見からの印象やキャラクターも結果に影響を与えるものです。
外見の印象やキャラクターを知っていれば、面接でもあなたの外見からの印象やキャラクターの強みを生かした発言ができるでしょう。
面接に自信をもって挑みたい人は、ぜひ他己分析をしてみてください。
他己分析はいつ始めるのがいい?
前章で他己分析のメリットを紹介しました。他己分析を実際にやってみたいと感じた人もいるでしょう。
しかし、いつから始めるのがいいかわからないと、取り組めませんよね。
結論から言うと、他己分析は自己分析が終わっている人であれば、いつ行っても大丈夫です。
自己分析前に他己分析をしてしまうと、他人の意見に影響を受けて自己分析結果が見出される可能性があります。
理想的には、自己分析が終わっており、業界分析を始める前のほうがいいです。自己理解がしっかりしているほうが、向いている業界を見つけやすいからです。
しかし、すでに業界分析をしてしまっていても問題ありません。他己分析で自分への理解を深めて、自分に向いている業界を絞り込みやすくしてみてください。
他己分析のやり方
続いて、他己分析のやり方を紹介していきます。
他己分析は以下3ステップで進めてください。
- 自己分析を済ませておく
- 人に自分のことを聞いてみる
- 自己分析結果と照らし合わせる
「誰に聞いたらいいのか」「何を聞いたらいいのか」など具体的なやり方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
①自己分析を済ませておく
繰り返しになりますが、他己分析の前に自己分析を済ませておいてください。
自己分析では、あなたが自分をどう認識しているのかを明らかにすることが重要です。
他己分析を先に行なってしまうと、あなたの認識が他の人の意見によってブレてしまう可能性があります。
正確な分析をするためにも、必ず自己分析から行うようにしてください。
自己分析については以下の記事で解説しています。自己分析を就活のはじめにやるべき理由がより詳細にわかるので、ぜひ読んでみてください。
【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!
②人に自分のことを聞いてみる
自己分析が終わったら、他己分析を進めていきます。他の人にあなた自身についてどう思っているかを質問していきましょう。
しかし、ただ「人に聞いてみてください」と言われても、戸惑ってしまいますよね。
そこで、「誰にお願いすればいい?」「何を聞けばいい?」といった疑問にお答えしていきます。
誰にお願いすればいい?
他己分析をお願いするときには、仲のいい人から始めるのがおすすめです。
あなたのことをよく知っている人の方が答えてくれる可能性が高いですし、あなた自身もお願いしやすいでしょう。
仲のいい人にお願いをして他己分析に慣れてきたら、あなたのことをあまり知らない人にもお願いしてみてください。
面接官はあなたのことをよく知らない状態であなたを評価します。
あなたのことをよく知らない人から話を聞くことで、面接官から見たあなたがどんな人かがわかるでしょう。
他己分析をお願いする人としておすすめな間柄を列挙しておきますので、参考にしてみてください。
- 仲のいい友達(日頃から関わりがある人)、恋人、幼馴染
- 家族や親戚
- 学校の先生
- バイト先の店長や先輩、社会人
- キャリアセンターの職員
仲のいい人であれば、普段の会話で何気なく聞くだけでも答えてもらえるでしょう。
同い年の友達に頼むときには、「あなたの他己分析も手伝うから」と伝えるのもよいかもしれません。
学校の先生や社会人など目上の人に聞く場合には、「就活で活かしたいので…」と理由まで伝えてみてください。
関係性が薄いと「よくわからない」と言われてしまう可能性があるからです。
就活に関してだと伝えておけば、質問に答えてもらいやすくなります。また、就活で苦労したことなどの経験談を聞けるかもしれませんよ。
何を聞けばいい?
他人からあなたがどう見えているかを聞く際には、明確な質問が必要です。なんとなくの質問では、なんとなくの答えしか返ってきません。
他己分析で聞くのがおすすめな質問をまとめておきますので、参考にしてみてください。
- 私の第一印象ってどんな感じだった?
- 私の長所ってどこだと思う?
- 私の短所ってどこだと思う?
- 私とのエピソードで印象的なことってなに?
- 今の私の印象は?
- 私ってどんな性格に見える?
- 集団の中の私はどんな役割(キャラクター)だと思う?
③自己分析結果と照らし合わせる
人に答えてもらえたら、自己分析結果と照らし合わせていきましょう。照らし合わせる際には、ジョハリの窓を使うのがおすすめです。
上の図のように表を作り、当てはまる箇所に自己分析結果と他己分析結果を書き出してみてください。
- 開放の窓:アピールすると伝わりやすい・内容に自信をもてる
- 秘密の窓:アピールしても伝わりにくい・自己認識を改善する必要がある
- 盲点の窓:自分の新たなアピールポイント・自己認識も調整していくとよい
- 未知の窓:活用できない
それぞれの窓と、就活への活用方法は以上の通りです。自己認識を変えていくポイントやアピールしやすいポイントを押さえてみてください。
おすすめの他己分析ツール3つ
ここまで他己分析のやり方を紹介しました。
ただ、「質問内容を準備するのがめんどくさい」「いますぐ他己分析をしたい」と感じた方もいるでしょう。
そういった人は、手軽に他己分析ができるツールを活用してみてください。
この記事ではとくにおすすめなツール3つを紹介します。
- 適性診断AnalyzeU+
- お願い!他己分析
- Grow
①適性診断AnalyzeU+
「適性診断AnalyzeU+」は、用意された質問に答えるだけで他己分析ができるツールです。100万人の検査結果から得られたデータによって作られています。
「OfferBox」という企業からのスカウトが届く、就活に便利なサイトと連携されているのが大きな特徴です。
企業側は一斉スカウトができない仕組みになっているので、本当にあなたに興味がある企業からオファーが届きます。
プロフィールを80%以上入力している人の93.6%が企業からのスカウトを受けているんですよ。
「OfferBox」も「適性診断AnalyzeU+」も無料で使えます。
無料で「OfferBox」「適性診断AnalyzeU+」を使ってみる
②お願い!他己分析
「お願い!他己分析」は就活の大手サイト「マイナビ」が運営する他己分析ツールです。
質問があらかじめ用意されており、LINEやメールで友達に他己分析の依頼ができます。
直接お願いをするとその場で友達の時間を奪ってしまいますが、「お願い!他己分析」ならその心配はありません。
メッセージで依頼するので、友達の都合がよいタイミングで答えてもらえます。
大手就職サイトの「マイナビ」が運営しているので安心感もあるでしょう。「マイナビ」のIDとパスワードでログインすればすぐに使えます。
質問も36個だけなので友達にもお願いしやすいですし、無料で使えますよ。
③Grow
「Grow」はAIでの診断と友達への依頼の両方が可能な他己分析ツールです。自己分析にも使えるので、自己分析が終わっていない人でも使えますよ。
- 気質診断:言葉の認識などを調査することで気質がわかる(15〜20分程度)
- 自己評価:自分自身を評価して自己分析できる(10分程度)
- 他者評価:URLを送って友達に他己分析を依頼できる
分析結果が非常に細かく、フィードバックが充実しているのが特徴です。自分について徹底的に理解を深めたい人に向いています。
ただ、選考に「Grow」使っている企業を受けない限り、「Grow」の診断は受けられません。
インターンシップなどで導入されている場合もあるようです。
他己分析をする際の注意点
他己分析する際には、以下3点に注意してください。
- いろんな立場の人に聞く
- 具体的に聞く
- ツールは複数使う
注意点を知っておかないと、他己分析の精度が下がってしまいます。
就活に活かしていくためにも、注意点を踏まえて他己分析してみてくださいね。
①いろんな立場の人に聞く
他己分析は他の人から意見を聞きますが、なるべくいろんな立場の人に聞くようにしてください。
同じ立場の人にばかり聞いていると、意見が偏ってしまうからです。
たとえば、いつも一緒にいる仲良しグループの友達にしか聞かないなどは避けるようにしましょう。
人は相手によって見せる一面が変わってきます。あなたのいろんな側面を知るためにも、いろんな人に意見を聞いてみてください。
②具体的に聞く
他己分析をお願いするときには、具体的な質問を用意するようにしてください。
「私のことどう思う?」といったざっくりとした質問では、「おおらかだよね〜」といったざっくりとした答えしか得られないからです。
就活に活かせる答えを得るためにも、性格・長所・短所など具体的に聞きたいことをぶつけてみてください。
聞かれる相手からしても、具体的な質問の方が答えやすく助かるでしょう。
③ツールは複数使う
手軽に他己分析ができるツールを紹介しましたが、できれば複数のツールを使うようにしてください。
ツールも完璧ではなく、結果に偏りが出てしまう可能性があるからです。
ただ、あまりにたくさんのツールを使うのも手間がかかるので、おすすめしません。2〜3個ほど使えば十分です。
より正確なデータを得るためにも、2〜3個のツールを使ってみましょう。
人から他己分析を頼まれたときの対応
ここまで、あなた自身が他己分析をお願いすることについて紹介しました。
しかし、あなたが誰かから他己分析を頼まれることもあるでしょう。
他己分析を頼まれた場合には、以下3点を意識して対応してみてください。
- なんとなくで終わらせない
- 嘘はつかない
- 理由も伝える
①なんとなくで終わらせない
他己分析を頼まれたらなんとなく答えるのではなく、しっかりと向き合うようにしましょう。
もしかすると、「面倒だな」「関係を壊したくない」と感じるかもしれません。しかし、相手は就活を成功させるために真剣に聞いているのです。
少し辛口になるような内容であっても、正直に伝えた方が友達の役に立ちます。
もちろん、相手が内容を受け止めやすくなるように、伝え方は工夫してくださいね。
②嘘はつかない
嘘をついてしまうと、分析結果が乱れてしまいます。友達が就活に活かせるように、嘘は言わないようにしましょう。
「私は自分のこと〇〇だと思っているんだけど、あなたはどう思う?」と聞かれた場合、反対意見を伝えるのはなかなか難しいものです。
伝えるのが面倒に感じたり、相手を傷つけたくないと感じたりしたからといって、「僕もそう思うよ」などと嘘を言わないようにしましょう。
嘘をつくつもりがなくとも、結果として嘘になってしまうケースもあります。
たとえば、相手がいつも会話で聞き役にまわっている友達だとしましょう。
その友達は「自分の意見がなく、他の人の話にも関心がない」から聞き役にまわっています。この場合、友達は決して聞き上手とは言えません。
しかし、いつも聞き役にまわっているので、よく考えないと「聞き上手だよね」と答えてしまう可能性があります。
「誰とでも衝突なく過ごせるけど、他の人に関心が薄いよね」などと、正直に伝えるよう心がけましょう。長所を先に伝えると、短所も伝えやすくなりますよ。
③理由も伝える
意見を伝えるときには、そう考えた理由まで伝えると説得力が増します。
たとえば「あなたは責任感があるよね。前に〇〇で〜〜ってことがあったから。」といったような形です。
理由まで話すと、あなたが真剣に答えていることが相手にも伝わります。友達との仲がさらに深まるかもしれません。
また、友達自身は面接で長所などを聞かれたとき、あなたの言ったことをそのまま話せます。自分の話が友達の役に立つのは嬉しいですよね。
理由を考えるのは、昔のことを思い出すなど手間がかかるものですが、ぜひ取り組んでみてくださいね。
まとめ
他己分析について紹介してきました。
他己分析を行うと自己分析結果に自信をもてたり、今まで知らなかった自分の一面に気付いたりできます。
面接の自己アピールや自分に合う業界を探すときなどに役立ちますので、ぜひ取り組んでみてください。
取り組む際には、ツールを使うと手軽に始められます。友達にも教えてあげれば、一緒に他己分析ができるでしょう。
「なんとなく聞きづらいな」と感じる人は「こんなツールがあるんだけど、一緒にやらない?」と誘ってみてください。
また、学校の先生など違う立場の人から意見をもらうことで、より自分自身への理解度が深まります。
聞くのは勇気がいるかもしれませんが、就活の体験談などが聞ける可能性もあるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
他己分析ができたら、業界分析にも取り組んでみましょう。業界分析については、以下の記事で解説しているので参考にしてみてください。
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