はじめに

最近「Web」という言葉をニュース等で見聞きする機会も多いのではないでしょうか。

しかしITとの違いやWebという言葉の意味自体は詳しく知らない学生も多いですよね。

そこで本記事では「Web業界の特徴は何?」「Web業界に向いている人はどんな人だろう」などの疑問を解消していきます。

さらにWeb(インターネット)業界を志望する上での基礎知識や今後の動向・どんな人が向いているかなども詳しく解説しているので見ていきましょう。

業界についてこれまで全く知識が無い人でもわかるように書いてあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

業界研究をする前に

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Web業界を知る前に、まずは業界を研究する目的を再度確認しておきましょう。

業界研究は会社に入るにあたって興味のある業界のビジネスモデルや企業、業務内容を理解する事も目的の一つです。

ただし最重要なことは違います。

真の目的は入社後のミスマッチを無くすことです。

そのためには業界の特性や職業が自分自身に合っているか、合っていないのかを確認しなければなりません。

だからこそ就活に置いて自己分析がとても重要といわれているのです。自己分析の結果と業界を比較しながら読みましょう。

もし「業界研究のやり方がわからない」「業界研究の注意点を予め把握しておきたい」という人は、以下の記事も合わせて読んでみて下さいね。

業界研究,やり方

Web業界とは

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まずは、Web業界の基本であるビジネスモデルから解説していきます。

ビジネスモデルは業界内の企業がどのように売上を立てているのか、また企業同士の関わりを理解する上で非常に重要です。

先に理解しておきましょう。

ビジネスモデルは、

  1. Web企業はWebサイトやWebコンテンツ、アプリなどを消費者に提供する(基本無料)
  2. 月額課金や広告などで売上を立てる

という構造をしています。

またWeb業界はB to Cの企業が多いのが特徴です。

一方でIT企業はB to Bであることが多く、この点がIT企業と大きく違う点と言われています。

IT企業について一度広く知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。

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Web企業の悩ましい点の一つが「インターネット系のサービスは基本的に無料」という考えのユーザーを相手にビジネスをしなくてはならないことでしょう。

またビジネスの参入障壁は低いことが多く、どんなに画期的なサービスでも類似の新規サービスが出てきて競争になりやすいのです。

インターネットが関わるサービスがバズっては消えてを繰り返す理由がここにあります。

Web業界の概要

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Web業界は一言でまとめると「インターネットを手段に世の中が便利になるサービスを提供して、その対価をもらう」というビジネスを行っている業界です。

そしてWeb業界の企業は大きく4つに分類できます。

それぞれ解説詳しく見ていきましょう。

SNS

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スマホやパソコンを使ったオンラインでのやり取りができるツールを提供している会社です。

TwitterやFacebookといった名前をよく知る企業が多いことが分かります。

大学生にとって最も身近な企業が集まっているのではないでしょうか。

インターネット広告

インターネット広告は「広告」というビジネスモデルで収益を得ている会社です。

インターネット上の広告を制作したり運用をしたりしています

ビジネスモデルについて後で詳しく解説しますね。

ショッピング

ECサイトでのオンラインショッピングサービスを提供している会社です。

私たちの買い物を支えるため、いまや無くてはならない企業が多いと言えます。

ポータルサイト

ポータルは門や扉という意味です。

つまりポータルサイトはインターネットの入り口である検索ブラウザサービスのことを表しています。

特にGoogleは世界で約9割もの人に使われている巨大サービスです。

Web業界の基礎知識

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次にWeb業界の基礎的な知識を押さえておきましょう。

ここではWeb業界で主流のマネタイズ方法を解説します。

①:課金 
②:広告
③:コマース
④:マッチング

の4つです。

先ほど分類した企業は以下の4つのどれかに当てはまっています。

それぞれ深堀りしていきましょう。

課金

月額課金サービスなどがあてはまり、別名でサブスク(サブスクリプション)とも呼ばれます。

例えば音楽であれば、定額制で一定期間音楽が聞き放題できるサービスのことです。

ただし音楽系だと曲を無料で提供することがユーザーにとってメインの恩恵となってしまうので差別化しにくいなどの課題もあります。

ユーザーの認知度をいかに高めていくかが鍵になってくるでしょう。

有名なサービスにLINEの「LINE MUSIC」が当てはまります。

広告

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広告はおそらく一番イメージのしやすいモデルと言えるでしょう。

気になったことを検索してたどり着いたWebページは無料で閲覧できます。

これはサイト内に広告枠を設けて広告主からの広告掲載料を収益として得るビジネスモデルです。

そのサイトを訪れるユーザーがしっかり絞られているほど、広告主はその媒体を選びやすくなることが多いと言えます。

例えば、20代女性向けのサイトであればコスメ系の広告主に選ばれやすくなる、ということです。

代表的な企業にサイバーエージェントが挙げられます。

コマース

コマースモデルはECサイトのビジネスモデルです。

ECサイトはインターネット上での商品売買の販売手数料を収益として得ています。

また、コマースモデルは直販型モール型の2つに分けられます。

前者の例としてはAmazonが挙げられます。

Amazonは商品を仕入れから自社の倉庫に保管して発送までを行うので直接商品販売をしているのです。

後者の例は楽天のビジネスのひとつである楽天市場が該当します。

外部の企業が楽天市場というモールに自社商品を出品して販売しています。この場合、楽天の収益は出店料です。

学生もよく利用するZOZOTOWNもコマースモデルでビジネスをしています。

マッチング

マッチングモデルは人と人もしくは人とサービスをマッチングさせることで収益を得るビジネスモデルです。

例えば、企業がWeb上で人材を募集するクラウドソーシングというサービスは、マッチングが成功した際の仲介手数料が収入源となります。

‌仲介・マッチングモデルで重要になるのは「使いやすさ」や「情報量」だけではありません。

情報の需要と供給のバランスをどのように確保するかも重要です。

このビジネスモデルで有名な企業としては誰もが知るリクルートが挙げられるでしょう。

転職市場やグルメ市場において非常に大きな規模のマッチングモデルビジネスを行っています。

Web業界の売上高ランキング

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Web業界の売上高ランキングは上図の通りです。

聞いたことのある企業も多いのではないでしょうか。

楽天、リクルートHD、Zホールディングスの上位3社が売上高で4位以下を圧倒しています。

3社の共通点としてはメイン事業だけではなく様々な事業に取り組み、事業の多角化を目指していることです。

特に上記3社についてはキャッシュレス決済事業にも注力しています。

Web業界は関連事業をどんどん横展開できる力のある企業が伸びている業界と言えるでしょう。

Web業界の現状と今後の動向

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就職先はやりたいことと将来性を加味して決めることが重要です。

せっかく新卒で入社した業界でも未来がなければ、年収が伸び悩んだり解雇される可能性もゼロではありません。

次はWeb業界の現状と今後の展望について説明していきます。

現状

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出所:経済産業省を基にシューブン編集部作成

上記のグラフから分かるようにWeb(インターネット)に関連するサービスの売上は年々右肩上がりとなっています。

理由としてはスマートフォンの普及によってインターネットの利用率が高まり、更にはアクセス数もPCを超えたからです。

スマホの普及にともなって物を気軽に購入できるようになったことからECサイトの需要も増えています。

今後の動向

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近年Web業界の重鎮、GAFA(Goolgle、Amazon、Facebook、Apple)がどんどん新サービスを開発しておりWeb業界は引き続き伸びていくでしょう。

ただ一方で、AIの存在によっていずれはWeb業界も衰退するという意見もあります。

たしかにAIの発達が進めばITエンジニアのプログラミングなどは自動化される可能性があるでしょう。

しかし、顧客ニーズの汲み取りや人の心を動かすデザインの追求など、人間の感性を必要とする領域をAIで再現することは難しいです。

よってWeb業界はインターネットの発展に貢献する業界として、今後も大きく成長し続ける可能性が高いと考えられています。

Web業界の仕事内容

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Web業界の現状と未来について理解したら、実際にどのような仕事があるのかを見ていきましょう。

仕事についてざっくりでも知ることで業界の解像度が高まります。

どの企業にもある職種は大きく4つです。

自己分析の結果と比較しながら、自分に合った職種を探してみて下さいね。

Webエンジニア

WebエンジニアはWebサービスに関連するシステムの設計、開発、運用・保守を行います。

インターネットの技術はものすごいスピードで進化しているため、それらをすぐに使えるよう常に最新の知識をインプットするのが重要です。

社会人になってからも常に学び続ける姿勢が必要とされます。

Webデザイナー

Webデザイナーはクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを制作するのが仕事です。

自分が制作したいものではなくクライアントやユーザーの目線で制作する力が必要とされます。

デザインにもトレンドがあるため、常に新しいデザインを取り入れる好奇心が必要な職業です。

Webディレクター

Webディレクターはエンジニア、デザイナーなどのチームのメンバーをまとめる指揮官の役割を果たします。

クライアントの目的を達成するために企画の立案や調整がメインの仕事です。

スケジュール管理やメンバー編成など、プロジェクトの統轄管理をするのでコミュニケーション能力が求められます。

Webマーケター

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WebマーケターはWebを通じて、商品が大量かつ効率的に売れるような戦略を企画立案、実施する職業です。

インターネット広告やSEO施策の最適化を行い、Webサイトの利益最大化を目指すことから上流工程に携わります。

よってWebディレクターと一緒に仕事をすることが多いです。

ユーザーニーズを深堀り、適切な販売チャネルを構築する力が求められるポジションです。

Web業界に向いている学生

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Web業界の全体像や仕事について理解できたでしょうか。

ただここまで聞いても「業界や仕事が自分に向いているのかどうかはまだわからない」と思う人も多いでしょう。

そこでWeb業界に向いている人の特徴を3つ紹介していきます。

  • 新しいことを身につける
  • リサーチが上手い
  • 広いネットワークを作る

それぞれ、解説していきますね。

新しいことを身につける

Webの世界は常に進歩しており、今日、身に着けた新しい知識でも明日には古い知識になってしまうことも珍しくありません。

その為、Webに対する好奇心を持って新しい知識を日々身に着けていくことが必要です。

よって好奇心が旺盛で実際に行動に移して学ぶ姿勢が必要とされています。

リサーチが上手い

特にWebエンジニアに当てはまりますが、リサーチが上手な人はWeb業界に向いているでしょう。

プログラミングを書いていると必ずバグやエラーが生じます。

しかも言語が新しい場合、調べてもなかなか解決策にたどり着けないことも珍しくありません。

とはいえ、上司に聞くよりも前に自分で解決できるか確かめることは必須です。

日々わからないことをネットを使って解決する習慣がある人は適正があると言えます。

広いネットワークを作る

何度も言いますがWeb業界はアップデートが激しい業界です。

その分社外のネットワークが役立つことも往々にしてあります。

社内にノウハウがないときは、外部のセミナーなどに参加しコミュニティを形成して、役立つ情報を得ようとする人が多いからです。

社外とも積極的に関わろうとする好奇心の強い学生は向いているでしょう。

まとめ

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以上で、Web業界についての解説は終わりです。

業界がとてつもない速度で進化していることから非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

役職は多くありますが基本はチームで仕事をするので人とコミュニケーションを取るのが好きな方は魅力的に感じた方が多いのではないでしょうか。

しかしビジネスモデルがいくつもあったり、業界の参入障壁の低さから今日も新しい企業が生まれています。

注目している会社は業界内でどのようなポジションをとっているのか目を向けてみると良いでしょう。

自分自身の性格や、もともと関心のある分野も考えながら企業のことを調べていくのがおすすめです。

最後に、まだ自己分析に不安がある人は以下の記事もぜひ読んで見てくださいね。

【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!

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