はじめに
インターンでグループワークが多く実施されています。
学生の方にとっては仲間と協力して仕事の理解を深めることができ、いい機会になるでしょう。
一方で企業の人事からしても参加者のパーソナリティをよく見ることができる貴重な機会でもあるのです。
この記事ではインターンのグループワークで評価されるポイントやグループワークに向けて必要な準備等を解説していきます。
参考にしてみてください。
目次
インターンのグループワークはどのようなことをするのか
インターンの定番でもあるグループワークですが、どのような種類があるのでしょうか。
ここでは3つほどグループワークの種類を見ていきましょう。
協調行動型
1つ目は協調行動型です。
グループメンバーに共通の課題を出し、みんなで協力してその課題を解決してプレゼンテーションするような形式となります。
最も定番のグループワークです。
メンバー内で役割分担をして効率的に良いプレゼンテーションを仕上げに行きます。
例えば製薬のMRのインターンを想像してみてください。
みんなで薬の勉強をして、医師にいかに薬を導入してもらうかを考えるロールプレイングをします。
このように1つの目標に向かってみんなで力を合わせて頑張るグループワークが協調行動型です。
意見対立型
意見対立型は1つのグループの中に対立構造を作り出し、どのように対立する意見をまとめていくかのプロセスを重視するグループワークです。
例えば6人のグループを作ります。
1人ずつ異なる新商品のマーケティング担当をしていて自分の担当する商品を発売したいとしましょう。
この時6人は別々の目的を持ち自分の目的を達成するために周りを倒さないといけないので対立構造ができるのですね。
特に営業系の会社やコンサルティング系で多いグループワーク形式となります。
ビジネス提案型
ビジネス提案型は協調行動型を実際の企業のビジネスに活かせるように、より実戦形式にしたものです。
人事だけでインターンを運営せずに新規ビジネスの部署等を交えながら一緒にビジネスを考えていきます。
事前に参加する会社のビジネスについてよくリサーチをしていないとついていくことが難しいのが特徴ですね。
インターンのグループワークに向けた準備
インターンのグループワークに参加する際に準備をしておくべきものを考えていきましょう。
業界分析をし知識を備えておく
インターンはいわゆる就業体験であり実際の仕事がどのようなものかを学ぶ場でもあります。
グループワークの際、業界や仕事に対する基礎知識がなければ吸収できるものも少なくなってしまうのです。
事前に参加が決まったインターン企業の業界情報やその会社が今どんなことをやろうとしているのかを調べてから参加するようにしましょう。
企業の採用ホームページの情報や、上場している会社であれば個人投資家向けの情報を見ると勉強になります。
グループワークの種類に応じた対応を考えておく
インターンに備え協調行動型なのか意見対立型なのか、どちらでも対応できるようにしておきましょう。
グループの中で自分がどのようなポジションをとることが多いのか等、自分の過去の経験を振り返っておくといいです。
事前に準備をしておければ想定外のことにびっくりして実力を発揮できずに終わる、ということを避けられます。
自己紹介を考えておく
特に短い期間で終わるインターンのグループワークにおいては自己紹介が周りに与える影響は大きいものです。
できる限りグループを和ませ議論を活発にできるような自己紹介を考えておきましょう。
よくグループが結果を出すために必要な条件は心理的安全性と言われます。
どんな意見を言っても否定されず傷つくことがない、前向きに議論を進められる土壌のことですね。
自己紹介の段階でそのような雰囲気を出せるといいでしょう。
オンラインインターンのための環境整備
オンラインインターンのグループワークの場合はオンラインの環境を整えておきましょう。
- 通信環境は安定しているか
- 顔が暗く見えないか
- マイクやイヤホンは正常に稼働するか
- 使用するアプリケーションは問題がないか
- 音がうるさく入らないか
- 背景は見られても問題ないか
チェックしておくことはたくさんありますね。
できる限りオンラインインターンのグループワークに集中できる環境を整えましょう。
期間別にみるインターンのグループワークの評価ポイント
インターンは本選考ではなく就業体験の場でありインターンでは評価しない、というのが表向きの話です。
しかし多くの企業がインターンで優秀な学生を見極め囲い込もうとしているのが実態と言われています。
ここではインターンの期間別にグループワークでどのようなポイントが見られているかを確認していきましょう。
1dayインターン
まずは1dayインターンのグループワークで見られるであろうポイントです。
基本的に1dayインターンでは大手企業は評価をしていません。
多くの学生が参加しますし1dayインターンをプレエントリーのような名簿集めとして捉えている企業が多いためです。
中堅中小企業であれば評価される可能性があるのでここから紹介するポイントに気を付けましょう。
1日で見ることのできるポイントは限られてますので、少し意識をしてみてください。
積極性
1つめのポイントは積極性です。
インターンのグループワークに積極的に取り組んでくれる学生はどうしても良い評価がつきがちになります。
ただ、これは事前に準備をして対策を3~4つ考えておけば問題ありません。
例えば協調行動型であれば「このインターンで学んでほしいことは何だと思う?」とメンバーに問いかけてみてください。
多くの就活生は目の前のインターンのグループワークをいかに達成するかを考えるのに対し、視点の切り替えを提案できます。
意見対立型であれば意見を言う前に「何をもって僕らはそれぞれの意見を評価するのかを先に決めない?」というのが有効です。
意見の言い合いで時間を消費せずに済むので、グループワークをより生産的なものにできるでしょう。
積極性があるわけではなくとも事前の準備で積極的に見せることは可能です。
簡単に評価を勝ち取れますので準備をしっかりしましょう。
協調性
2つめのポイントは協調性です。
周りの学生と連携しながらグループワークが進められるかどうかを見られます。
これはどちらかというと減点ポイントですね。基本的にあまり気を付けなくとも大丈夫です。
あまりに協調性がないと見られるとマイナスされますがよほどでなければ注意の必要はないでしょう。
他人を否定するようなことがないよう気を付けてください。
論理的思考力
3つめは論理的思考力です。
1日グループワークをやっていると論理的思考力は判別できます。
特に深く思考をするよりも瞬発的に思考をまとめてアウトプットする力が分かりやすく見えるのですね。
コンサルタント等の業界ではこの瞬発力が求められるので特に評価ポイントとして見られているでしょう。
2~5daysインターン
次に2~5daysインターンのグループワークで評価されるポイントを見ていきます。
1dayよりも期間が長くなることで評価されるポイントがまた変わってくるでしょう。
油断しがちでもあり、注意するべきインターンがこの2~5daysのインターンです。
知的体力
1dayインターンでは見れないけれど2~5daysでは見れる評価ポイントの代表は知的体力、つまり考え続ける力です。
これくらい長くインターンのグループワークをやるとアイデアが煮詰まったり前に進められなかったりする状況が出てきます。
その際にあきらめずに進むことを辞めず、考え続け糸口を見つける力が大きな評価ポイントになっているのです。
企業側からするとこれは1dayでも面接でもなかなか見抜けないため、長くインターンをやるからこその評価ポイントでしょう。
関係構築力
次に関係構築力です。
こちらも長くインターンのグループワークをやると人と意見が合わなかったり対立したりすることが出てきます。
その時に冷静に話し合いを継続できるか、問題から逃げずに話し合いができるかという点が求められるのですね。
1dayの意見対立型のインターンでもある程度これは評価できるでしょう。
しかし2~5daysのほうが、課題として与えられた対立構造よりも自然に発生する対立構造をいかに乗り越えるかという観点から評価がしやすくなります。
素直さ
最後は素直さです。
元来持っている素直さは少し長めにインターンをしないと見えてこないのですね。
面接や1dayインターンくらいでは正直企業側も性格を見抜けません。
しかし2~5daysくらいのインターンのグループワークをやると性格の素の部分が表出するようになります。
飽きる人は飽きますし集中が続かずに話を聞かない人も出てきますので、素直さがわかりやすいのです。
長期インターン
長期インターンのグループワークで評価されるポイントを見ていきましょう。
長期は長期ならではの評価ポイントがあります。
一番わかりやすい評価ポイントでもありますので、簡単に見ていきましょう。
成長性
まず成長性です。
例えば3か月インターンをしていて全く成長が見えない人材を採用したいと思うのでしょうか。
企業によってはインターンを開始した時点、1か月後、3か月後と定期的にグループワークで成長を評価しているケースもあります。
グループワークによってコミュニケーションがどう変化するか、視座が変わったか等を見られるでしょう。
経験を積むにつれできることが増え、マインドが社会人に近づいていく成長を見せてくれる人が評価される人です。
カルチャーフィット
そしてカルチャーフィットです。
簡単に言うと「一緒に働いていて自然である」「一緒に働きたいと思える」かどうかですね。
長期インターンの最後にビジネス提案型のグループワークを社員と一緒にやることがあります。
その際に社員が学生と一緒にグループワークをする中で違和感がないか、一緒に働きたいと思えるかが見られるのです。
これは非常に感覚的なもので、優秀か優秀でないかという評価軸でなく好きか嫌いかの評価軸で自分でコントロールが難しいでしょう。
ここは素の自分を受け入れてもらえるかどうかで考えるべきで、難しく考えない方がいいです。
インターンのグループワークのいつ評価をされているのか
インターンのグループワークで評価されるポイントを見てきました。
ではこれらの項目はインターンのグループワーク中のどのようなときに見られているのでしょうか。
確認していきましょう。
ワーク最中
まずはグループワークの最中の態度ですね。
集中すべき時に集中して取り組んでいるか、仲間と連携して仕事に取り組むことができるかどうかは必ず見られているでしょう。
基本的な事項はワークの最中の何気ない行動で見られるので特に2days以上のインターンでは気を付ける必要があります。
休憩時間中
注意すべきは休憩時間中にかなり見られているということです。
企業側が見たいのは素の学生の姿であり、気を抜いている休憩時間をどう過ごすかを知りたいでしょう。
誰かの悪口等を言っていると印象は非常に悪いですよね。
休憩時間こそ気を付けましょう。
意見が対立した時
グループワーク中に意見が食い違ったり対立したりした時にどのような話し合いをするのか、は企業側はよく見ています。
感情的になること自体は悪いことではありません。
経験を積み、企業に入ってから指導を受ければ冷静に対応できるようになります。
見ようによっては情熱的である、とも言えますよね。
避けるべきは攻撃的に相手を傷つけるような行為です。
そのような人間を会社に入れてしまうと組織に対して悪影響を与えてしまうので企業側は避けてくるでしょう。
思い当たる節のある方は気を付けてください。
インターンのグループワークで活躍するコツ
ここからはインターンのグループワークで活躍するためのコツを紹介します。
場慣れは必要不可欠
インターンのグループワークで活躍するために必要なものとして考えられるのはまずは場慣れですね。
何度かインターンのグループワークをやってみるとどのように振舞えばいいかが分かってきます。
1回参加するだけでも緊張しますし時間も相当かかると思いますが、勇気をもって何度か参加するようにしましょう。
評価されるポイントに集中する
期間別インターン毎のグループワークにおける評価ポイントを見てきました。
大切なことはこの評価されるポイントで減点されないように注意することです。
目を見張るような活躍をする事はなかなか意識してできないことでしょう。
しかしマイナスを避けることは注意していればできるはずです。
無用な足切りに合わないようにし、着実に機会を確保していくことが重要となります。
ホワイトボードを握る
これは若干スキルが必要なのですがグループワークをする際にホワイトボードを握るということが言われます。
ホワイトボードを握ると議論をリードしやすくなるのでファシリテーターとして動くこととなるでしょう。
ファシリテーターをやっているだけで積極性も見えますし、何よりグループワークに集中していないとホワイトボードを整理できないのです。
慣れていない人も是非一度ホワイトボードを握るということにチャレンジしてはいかがでしょうか。
オンラインインターンのグループワーク独特の活躍するポイント
オンラインインターンのグループワークならではの活躍ポイントについても見ておきましょう。
オフラインと比べると若干独特な注意点があります。
アイスブブレイクの重要性が増す
まずオンラインの場合はオフライン以上にコミュニケーションは難しいです。
特にいきなり初対面でオンラインでグループワークというのは社会人もなかなか経験しないような難しい局面でしょう。
だからこそ最初のアイスブレイクが大切です。
「この仲間だったら頑張れそう」「多少変なことを言っても大丈夫」と思えるとその後のコミュニケーションがしやすくなりますね。
アイスブレイクをいつも以上に丁寧にやるようにしましょう。
ファシリテーターを明確にする
オンラインの場合はあちこちで発言が出てくると遠慮に遠慮が重なって発言が少なくなります。
誰が場を仕切るのかを明確にしておいた方がキャッチボールがうまくいくでしょう。
これができるとグループワークの生産性が上がるはずです。
共有ツールを活用する
GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントのような共有ツールを活用しましょう。
同時に作業もできますし画面共有よりもこちらの方が見やすいです。
できればデュアル画面にして1つは資料を見て、もう1つは他の参加者の顔を見るようにしておくと使いやすくなります。
追加のディスプレイも2万もせずに買えますので試してみてください。
インターンのグループワークでの評価がどう活用されるのか
インターンのグループワークでどう評価をされるかを見てきました。
では実際にその評価はどう活用されるのかを見ていきましょう。
1dayインターンは選考に影響は少ない
まず大手企業の1dayインターンのグループワークにおける評価はあまり気にしなくていいでしょう。
気にするとしてもよほどマイナスのポイントがつかないように注意しておくくらいで問題ありません。
インターンの参加者も多いですし、その中から秀でた学生を見つけ出すというのはかなり難しいです。
中堅中小企業で参加者の少ないインターンの場合は2~5daysインターンと同様の注意点が見られるのだと意識してください。
本選考にインターンでのグループワークの評価が使われるかは企業次第
次にインターンのグループワークでの評価がそのまま採用の評価に直結するのか、という話です。
これは企業によってマチマチですがインターンのグループワークで良い評価をとれると「面接1,2回パスする」くらいの価値はあるかと思います。
最終面接官になるような会社の偉い人はグループワークをやっている姿をじっくり見るような時間はありません。
しかしその人が最終採用を決めるわけです。
最終面接前の評価を最終面接官が重宝するかしないかはこれも会社の文化次第となります。
だからこそ学生の皆さんがやるべきことは1つ1つの機会を大切にすることでしょう。
最終面接に何度もチャレンジしていけばインターンでのグループワークの評価を大切にする会社と当たる可能性が高くなりますね。
長期インターンではグループワークで最終採用可否が決まることもある
長期インターンの場合は最終的に学生を採用するかしないかを決定する際にグループワークが決め手となることがあります。
長期インターンの場合は1dayインターン・2~5daysインターンでの評価ポイントに加えて成長性やカルチャーフィットまで確認が終わっているでしょう。
これ以上採用に必要な情報はないという状態になっていますが、その候補者が何人もいると学生に優先順位をつけなければなりません。
グループワークによってそのワークへの貢献度や取り組む姿勢を見て誰を採用するかを決めることもあります。
まとめ
インターンのグループワークについて見てきました。
インターンの期間によって評価されるポイントが大きく異なりますので、自分が参加するインターン別に意識するべきポイントを整理してください。
またインターンに参加するにはそれなりに準備が必要です。
手あたり次第参加するのではなく自分の余力と相談しながら1つ1つのインターンを大切にこなしていきましょう。
シューブンではインターンに関する様々な情報を提供していますのでこちらも併せてご覧ください。
インターンのグループワーク頑張ってくださいね。
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