はじめに
多くの就活生の方がインターンに参加されることでしょう。
せっかく参加したのに知りたいことを知れなかった、あまり有意義ではなかったとなってしまってはもったいないですよね。
インターンをより有意義なものにするにはどうすればいいか、悩んでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここではインターンをより効果的に活用するための上手な質問の仕方を解説していきます。
是非インターンに役立ててください。
目次
インターンで質問をすることの重要性
インターンにおいて質問をすることはとても重要なことです。
インターンに参加するからには本やインターネットでは学ぶことのできないことを知りたいと思って参加しますよね。
とりあえず行ってみようという人もいるでしょうが、せっかく行くのであれば自分の時間を有効に使うという意味でも学びが欲しいところです。
受け身でインターンに参加してしまうと本やインターネットで手にできる情報と変わらないものしか得られない可能性があります。
自分ならではの質問をすることでインターンでしか得られない情報を手に入れましょう。
それが選考本番でライバルたちとの差別化につながります。
インターンで質問をすることのメリット
インターンで質問をすることのメリットは非常にたくさんあります。
ここでは代表的なものをいくつか考えてみましょう。
社員の生の声を聞ける
学生の方が社会人と接点を持つ機会は限られていますね。
インターンで質問をすることで、実際にどのようなことを考えて仕事をしているのか等、社員の生の声を聞くことができるのです。
インタビュー記事は企業の採用ホームページ等にも記載があります。
しかしそれは企業のフィルターを通して作られたきれいな文章です。
嘘ではないにしても本当にその人の現実を映しているかというとそうでもありません。
直接会って質問することでその人の本当の考えや気持ちを知ることができますので、是非インターンの機会をしっかり活用しましょう。
同業他社でどのようなことを言うか比較ができる
同じ業界の会社でもカルチャーは大きく異なることがあります。
インターンの機会を利用して質問をすることでカルチャーの理解や気づきにつながるのです。
例えばA社の人3人に同じ質問をぶつけてみて、その後B社の人3人に同じ質問をしてみるとしましょう。
するとA社の社員の言っていることの共通項とB社の社員の言っていることの共通項が微妙にずれていることに気づくことがあります。
それこそが企業のカルチャーですよね。
質問で得た回答を通して、就活の面接で志望理由を話す際に以下のように言えると説得力があるでしょう。
A社B社それぞれの現場の社員の方3名に同じ質問をしました。 御社の社員の方からは●●というカルチャーを感じました。 私は自己分析を通じて●●を大切にしたいと考えています。 御社のカルチャーに惹かれています。 |
人事に顔を覚えてもらえる可能性がある
インターンで有効な質問をする学生は人事の頭の中にも残ります。
2~5daysだったり長期インターンだったりすると人事は完全に顔を覚えているでしょう。
1dayであっても有効な質問をする学生は覚えているものです。
1dayにて有効なのは「企業でなく、あなた個人に関心がある」という気持ちが伝わる質問全般ですね。
学生は企業に関心があるのであって企業の人事に関心があるわけではない、と人事は思っています。
「企業にも関心があるけどあなたの価値観や人生観に共感し、あなたから学びたい」と関心を企業から個人に向けることで人事は嬉しくなるでしょう。
かわいがってもらえれば本番の選考に有利に働く可能性もあるので、このような機会を活用していくことは大切です。
インターンで上手に質問をするコツ
インターンに参加しても上手に質問ができなければほしい情報を得ることができません。
上手に質問をするためにはどのようにすればいいかを考えていきましょう。
事前準備をしっかりしておく
上手に質問をする際に最も大切なコツとなるのは事前準備です。
インターンに参加する前にインターンで何を得たいかをはっきりさせておきましょう。
業界の情報を深めたい、企業のカルチャーを知りたい、同業他社との違いを知りたいなど、人によって色々な目的で参加しますよね。
事前の企業研究、業界研究から質問する項目を決めておきましょう。
ノートとペンは忘れずに
ノートとペンを忘れないようにすることもインターンで上手に質問をするコツなのです。
ノートもペンも持っていない学生が質問に来ると、聞く姿勢が感じられず「本気で質問をしているのかな」と思われてしまいます。
人事も真面目な態度の学生と思えば会社を知ってほしいと一生懸命答えてくれますし、そうでなければ手を抜かれることもあるでしょう。
オンラインのインターンである場合はデュアルディスプレイ等で聞いた内容をinputできるようにしておくと便利です。
ただ、聞きながら図を作る等が必要があるとPCでは対応しづらいのでやはりノートかタブレットのような手書きができるものがいいでしょう。
オンラインでも画面の向こうで一生懸命メモを取る姿は人事にも好印象を与えるはずです。
また、回答内容をノートへ残しておくことでいつでも振り返ることができます。
上手に質問をするためにも学びを得るためにもノートとペンが必須ですね。
必ず「今お時間頂戴できますか?」と聞く
インターン中であるとはいえ企業の担当は忙しいものです。
いつ質問をしたらいいのかタイミングが難しいですよね。
必ず「今お時間よろしいでしょうか?」と事前に一言を入れるようにしましょう。
忙しくとも5分くらいの時間は空き時間ができるので対応してくれるかもしれません。
オンラインであればある程度決められた質問時間があるでしょう。
その時は「あと1点伺いたいのですが少しだけ時間が伸びてしまっても大丈夫でしょうか?」と率直に聞いてください。
後ろが詰まっていなければ対応してくれるでしょう。
良い質問をするための事前準備
前章にて上手に質問をするには事前準備が最も大切であると説明しました。
では事前準備として何をしておけばよいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
「私はこう思ったのですが」と言えるよう自分の感想を持つ
まずポジティブな質問の仕方として「私はこう思ったのですが」という話し方ができるようになるといいですね。
「私はこう思う」と伝えることで「よく調べているな」「自分の意見を持っている学生だ」と人事側も思うでしょう。
しっかり準備をしてくる学生に対してより真摯に向き合わないといけない、と人事も熱心に回答してくれるようになります。
そのためには業界研究や企業研究を通じて自分なりのまとめをしないといけませんね。
業界研究の仕方はこちらの記事で紹介しています。業界研究のやり方を確認したい方はご覧ください。
「●●の本で見たのですが」と出典を言えるようにする
「●●の本で見たのですが」は聞きづらい質問をする際に有効です。
自分の意見として言ってしまうと「この学生は何でそんなことを考えているのか」と思われてしまいますね。
そこで「●●の本で見たのですが」ということで、「情報の真偽を確かめるために質問をしている」ということを相手に知らせることができるのです。
情報ソースを明確にすることで「自分の意見でない」と示すことにつながり、自分を守ることができます。
この質問方法を活用して準備を整え、聞きづらい質問も聞けるようにしましょう。
オープンクエスチョンで質問できるようにする
普段からオープンクエスチョン・クローズドクエスチョンを使い分けている学生は少ないでしょう。
事前にどのように質問をするか準備が必要です。
「どう思いますか」「どのような考えをお持ちですか」という質問がオープンクエスチョンですね。
できる限り相手の考えを聞き出したいのでこの形式での質問がインターンでは適しているでしょう。
一方、クローズドクエスチョンは「この考え方であってますよね」という確認の質問の仕方です。
せっかくインターンで質問ができる機会があったとしてもなかなか話も続かなくなってしまいます。
インターン先企業の担当へはクローズドクエスチョンでなく、相手の意見を聞きだすオープンクエスチョンで質問できるよう準備をしましょう。
インターンでするべき質問例
ここからはインターンで具体的にどのような質問をすればいいかを見ていきましょう。
また、併せてインターンで使いやすい質問をまとめた質問集も以下に掲載しておきます。
ページにいった後、「ファイル」メニューから「コピーを作成」を押してぜひ活用してみてください。
業界全体を知る質問
まずは業界全体の動向や傾向を知るための質問です。
- 業界全体として取り組むべき課題や方向性を教えてください
- 業界全体が大きく成長するために必要なものはどのようなものでしょうか
- 将来的にこの業界の脅威となるような異業種はどのようなものが考えられますか
- 異業種でシナジーのありそうな業界はどのような業界でしょうか
会社の事業の特徴や強み弱みを聞く
業界全体でなく企業独自の情報を聞くための質問です。
- 業界の中で特に御社が強みとしている分野はどこでしょうか
- 業界の中で競合他社とバッティングしたときに勝ちパターンはありますか
- 業界内でよく競合する会社はどこでしょうか
- どこを改善すれば御社はもっと成長すると考えていらっしゃいますか
- 強化したいポイントはどのようなところですか
会社にどのような職種があるかを聞く
インターンでは基本的に職種の話はフォーカスされづらいです。
職種の情報は採用情報となるのでインターンでは企業側からは積極的には伝えづらいのですね。
しかし聞かれたら答えてくれることがほとんどですので質問してみてください。
- どのような職種がありますか
- 職種毎の特徴はどのようなものですか
- その職種を受けるための必要な資格等はありますか
- どの職種にどのような学生が応募することが多いですか
社風や社内の雰囲気
仕事の内容だけでなく雰囲気等の質問もしましょう。
- 会社として大切にしている価値観はどのようなものですか
- 社員の方はどのような性格の方が多いですか
- 社員の方はどのくらい会社の価値観を体現できていると思いますか
- どんな人と働きたいと思いますか
- 採用するときにどのようなポイントを気にしていますか
- 自分の会社の好きなところを3つあげるとするとどのようなものでしょうか
仕事のやりがいや大変なこと
仕事をしていく上でやりがいや大変なことも聞いておきましょう。
- 仕事をする上で一番苦労することは何ですか
- 今までの仕事の中で最も達成感を感じた仕事はどのようなものですか
- その仕事を達成するために大変だったことはどのようなことですか
- 自分なりに工夫したポイントはどのようなところでしょうか
- 周りの協力はどのようにしたら得られますか
- 1日の仕事の流れを教えてください
活躍する社員の特徴
せっかく入社するのであれば活躍したいですよね。
活躍する社員とそうでない人の違いをインターンの質問を通して聞いていきましょう。
- 活躍されている社員さんの特徴はどのようなものでしょうか
- その方は入社時点でその特徴をすでにもっていたのでしょうか
- 会社に入ってからどのようなスキルを磨くと活躍しやすいでしょうか
社員個人の目標や夢
企業の情報だけでなく目の前の人にも興味を持ちましょう。
- ●●さんは今後どのようなキャリアを描いていきたいと考えてますか
- ●●さんが一緒に働きたいと思う人はどのような人ですか
- ●●さんが入社前から変わらない性格で今の仕事に役に立っているものはどのようなものですか
- ●●さんが入社後に身についたスキルはどのようなものですか
- ●●さんの夢や目標は何ですか
注意するべきNG質問例
次にインターンの質問としてふさわしくないものを見ていきましょう。
質問によっては相手に悪印象を与えてしまう場合もあるので注意が必要になります。
会社の悪評の真偽を確かめる
悪評についてどう思っているのかは知りたいですが、聞く技術が必要です。
以下のようにストレートに質問してしまわないように気を付けましょう。
- ●●会社の方から御社の●●がよくないと伺いましたが、どう思われますか
- ネットに●●と書いてありましたが、本当にそうなのでしょうか
社員個人のプライベートに踏み込む
あまりにプライベートな質問は学生が会社を選ぶのに関係ないので、聞かないようにしましょう。
- 彼氏/彼女はいますか
- どのあたりにお住まいですか
- 学歴はどのようなものですか
人事でない人に会社全体の質問をする
具体的な質問例ではないのですが、相手が人事ではない場合は業界全体の質問や会社全体の質問は答えられないことが多いです。
人事は会社全体を見渡しますし学生のために業界全体の情報もよく勉強しています。
しかし営業や研究をしているような人は普段は目の前の仕事をいかに達成するかに集中しているでしょう。
業界全体や会社全体についてはあまり知らないことも多いです。
このような相手に質問をすることは正しい回答が得られない可能性が高いので、控えた方が無難ですね。
それよりは現場の方のキャリア感や仕事内容、やりがいや苦労を聞くようにしましょう。
社員の実力を試すような質問をする
社員の実力を試すような質問も失礼に当たるので控えましょう。
- ●●さんは英語はできますか
- ●●さんは毎日何時間勉強していますか
- ●●さんは出世している方ですか
- ●●さんは会社内でどれくらい評価されているのですか
質問をより活用するには
インターンでした質問を就職活動でいかに有効活用するかを考えましょう。
せっかくの機会を活かすためにも工夫が必要です。
同じ質問から共通項を探る
インターンの質問の活かし方の1つ目は同じ質問から共通項を探ることです。
この時に個人のキャリアの考え方等の社員に関連する質問をするのではなく、会社の雰囲気や仕事の進め方等に関する質問をするようにしましょう。
複数の社員が同じような印象を会社に抱いているのであればそれがその会社の文化と考えられます。
できる限り多くの人に同じ質問を投げかけてみるといいでしょう。
そこで得た回答から就活本番の面接でも以下のように言えると説得力があるのではないでしょうか。
御社の社員の方8人の方に●●という質問をしてみました。 表現は若干異なりましたが皆さん■■という趣旨のことをおっしゃっていました。 このような文化が素敵だと思います。 |
様々な企業の回答を比較して特徴を見出す
次は様々な企業の回答の違いを比較して特徴を見出すというインターンの質問の活かし方です。
同じ質問をしたときに違う答えが返ってくればそれが企業の特徴の違いでしょう。
他社と比較をするからこそ違いが見えてきます。
自分の中である程度聞く質問を固定化しておくと、容易に特徴を見出せるようになるので使い勝手がいいですよね。
私はインターンを通じてずっと●●という質問をし続けてきました。 ●●は私が最も大切にする価値観だからです。 御社の社員の方はこの質問に対し全員が▲▲という回答をされました。 これは私が質問してきた複数の会社の中では御社だけでした。 社員の方々が同じ価値観を共有する一体感が素晴らしいと思います。 |
自己分析と照らし合わせる
インターンで手に入れた情報を自分なりに解釈をし、就活本番ではもう1歩進んだ質問ができるようにしましょう。
もう1歩進んだ質問とはインターンの質問で得た回答と自己分析をしっかりすり合わせて質問する、ということです。
以下に例を記載してみました。
お話の中から御社の雰囲気は●●ということが分かりました。 私は▲▲という環境で成果を出してきました。 御社の環境で私はより成果を出せるのではないかと思います。 私と同じような特徴をお持ちで御社で活躍してらっしゃる方はいらっしゃいますか? そのような方はどの部署にいらっしゃることが多いでしょうか? |
自己分析とインターンの質問でさらに深まった企業分析を組み合わせて具体的に相手にアドバイスを求めましょう。
自己分析との照らし合わせをすると面接で具体的に話す内容をブラッシュアップできますね。
まとめ
インターンでするべき質問についてまとめてきました。
質問をどのようにするか、どのような質問をするか、就職活動本番でどう活用するかと考えるべきことはたくさんあって大変ですね。
しかし少しずつ慣れていけば自然とできるようにもなります。
まずはインターンの場に慣れること、そこで当たり前のように質問ができるようになりましょう。
自己分析、企業分析ともに深めることに貢献してくれます。
本サイトではインターンに関する情報を多く発信していますので、是非参考にしてみてください。
それではインターン頑張ってくださいね。
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