はじめに

「事務職に興味があるけど、仕事内容は正直よくわからないな…」という方もいるでしょう。

事務職はよく聞く職業名ですが、具体的な仕事内容を聞く機会はあまりないですよね。

そこでこの記事では、事務職の仕事内容ややりがいについて紹介していきます。

向いている人の特徴や就活に有利になる資格なども紹介するので、事務職の職種研究に役立ててみてください。

なお、職種研究のやり方や就活への活かし方については以下の記事で紹介しています。

「やり方があっているか不安…」という方はこちらもあわせて読んでみてくださいね。

職種研究

事務職の仕事内容

事務職

事務職の仕事には以下のような魅力があります。

  • デスクワークの仕事
  • 幅広いスキルが身につく
  • 勤務時間が安定しておりプライベートも充実する

体力に自信がない人やプライベートの充実を望んでいる人から人気があります。

以上の魅力に惹かれるものがある方は、ぜひ事務職について理解を深めてみてくださいね。

続いて事務職の仕事内容を紹介していきます。事務職の仕事内容は以下5つです。

  1. 書類作成・手続きの処理
  2. 書類整理・備品管理
  3. 来客・電話・メール対応
  4. 郵便物の受け渡し
  5. その他

①書類作成・手続きの処理

会社の業務を進めていくために必要な書類を作成したり、手続きを行なったりします。

たとえば、請求書や納品書を作成して取引先に送付するなどです。

配属される部署によって主に扱う書類が異なります

②書類整理・備品管理

事務職

作成したり他社から送られてきたりした書類を整理することも事務職の仕事です。

日付や種類ごとにファイリングして必要な時にすぐ取り出せるようにしておきます。

同じように、会社の業務で使う備品についても整理整頓をしたり手入れをしたりするのも仕事です。

③来客・電話・メール対応

会社に訪ねてきたり問い合わせてきたりする人の対応を行います。

担当者が来るまでの間、待合室に案内してお茶を出したり、用件を聞いたりなどを行うのです。

事務職は会社の玄関のような役割をもっており、対応次第で会社の印象を変えることもあります。

ビジネスマナーを守った丁寧な振る舞いが必要です。

④郵便物の受け渡し

事務職

会社に届く郵便物を受け取り、渡す部署ごとに整理します。

また、会社から発送する荷物を各部署から預かって業者に引き渡すのも仕事です。

⑤その他

配属される部署によっても異なりますが、会議やイベントの運営を行うこともあります。

備品がなくなれば発注することもあるでしょう。

このように事務職の仕事は多岐にわたり、ここまでで紹介したもの以外にも数多くあります。

事務職の1日の流れ

事務職
出所:ジョブポケットを基にシューブン編集部作成

事務職の仕事は以上のように進めていきます。

しかし、依頼があったらその都度対応することが必要なため、実際のところは時間による区切りはあまりありません。

たとえば、書類整理をしている最中に来客があった場合には来客対応をするなどといった具合です。

自分の作業をしながら依頼されたことも柔軟に対応していく能力が求められます。

事務職の種類

事務職

事務職は配属される部署や入る業界によって呼び名が異なります。

仕事内容も少しずつ異なるため、自分が目指したい事務職を明らかにしておくのがおすすめです。

代表的な事務職の種類としては以下が挙げられます。

  • 一般事務・OA事務:書類作成・来客対応などを行う
  • 営業事務:見積書や納品書を作成して営業職をサポートする
  • 経理事務:伝票の仕分けや振込の確認などお金に関する事務作業を行う
  • 人事事務・労務事務:社員の退職や異動に関する手続きや給与の支払いなどの事務作業を行う
  • 総務事務:イベントの運営や備品の管理などを行う
  • 法務事務:他社と交わす契約書の作成や処理などを行う
  • 貿易事務:輸出や輸入に関わる手続きを行う
  • 医療事務:診療費用などを書類にまとめる

メインに扱う業務は異なりますが、どの事務職も電話対応や書類作成などを仕事にしています。

多くの人が思い浮かべる事務職は一般事務・OA事務と呼ばれる職種です。

また、営業〜法務までの事務職はそれぞれの部署にあわせた書類作成などの業務を行います。

一般事務や営業事務については以下の記事で解説していますので、より詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

一般事務
営業事務

貿易事務や医療事務は少し特殊な事務職です。

書類作成をするという点では他の事務職とは変わりませんが、求められるスキルが異なります。

海外とのやりとりが必要な貿易事務では英文の読み書きをする必要がありますし、医療事務は診療報酬への理解が必須です。

事務職には他にも種類があるので、興味があれば調べてみましょう。

事務職のやりがい

事務職

仕事内容がわかったところで事務職のやりがいについて見ていきましょう。

やりがいに魅力を感じる人は事務職の仕事を楽しめる可能性が高いですよ。

  1. 裏方として人をサポートできる
  2. スキルアップを実感しやすい
  3. いろんな人から感謝される

①裏方として人をサポートできる

事務職は会社の業務が滞りなく進むよう、影からサポートする仕事です。

地味な作業も多いですが自分の仕事が人を支えていることを実感できるのは大きな魅力でしょう。

「自分が活躍して目立つのは苦手」「でも人を支えたい」という考えに共感する人は事務職の仕事にやりがいをもてますよ。

②スキルアップを実感しやすい

事務職

事務職の仕事は多岐にわたるため、最初は覚えるべきことが多いです。

しかし、ひとつひとつ着実にこなしていくことで「前にできなかったことができた!」という達成感を得られます。

小さなことをコツコツと積み上げていくのが好きな人や、成長することに喜びを見出す人は事務職の仕事を楽しめるでしょう。

③いろんな人から感謝される

事務職はいろんな人から書類の作成などを依頼されるため、感謝される機会も多いです。

直接的にお礼の言葉を伝えてもらえることは「頑張ってよかった」という気持ちにつながります。

自分の仕事が誰かの役に立っていることを身近で感じたい人にとって、事務職はやりがいのある仕事でしょう。

事務職の平均年収

事務職
出所:求人ボックスを基にシューブン編集部作成

事務職の平均年収はおよそ302万円です。

国税庁の調査では日本人の平均年収は461万円なので、日本人の平均よりは低い傾向にあります。

高い年収を受け取っている人も少ない傾向にあるため、職種にもよりますがスキルアップをしても昇給するのは難しいかもしれません。

ただ、残業も少なくプライベートの時間を確保しやすいことを考えると、働きやすい仕事と言えるでしょう。

ものすごく高い年収を狙うのは難しいものの、安定して働きたい人にとっては魅力的な仕事です。

事務職に向いている人

事務職

事務職についての理解が深まって「事務職を目指したい」と感じた方もいるでしょう。

しかし、仕事自体が好きでも向いていないと続けるのが辛くなってしまいます。

自分が事務職に向いているのかどうかも確認しておきましょう。

事務職に向いている人は以下のような人です。

  1. ミスをしない人
  2. 1人1人にあわせたきめ細やかな対応ができる人
  3. やり方を柔軟に変えて効率的に進める人

①ミスをしない人

ミスをしない人は事務職に向いています。

事務職がミスをしてしまうと会社の業務自体がスムーズに進まなくなってしまうからです。

たとえ小さな入力ミスでも請求書などの重要書類でミスをしてしまうと、大きく信用を失いかねません

集中してしっかりと仕事をこなせるようになるためにも、学校の勉強やアルバイトにおいてもミスをなくすよう心がけてみてください。

②1人1人にあわせたきめ細やかな対応ができる人

事務職

人にあわせた対応ができる人は事務職に向いています。

事務職の行う作業は単調なものですが、人と関わる部分があるため人にあわせた対応が必要です。

書類の書き方などを説明する場合を例にとっても、人によってわかりやすいと感じる説明の仕方や心地よいと思う話し方は異なります。

人にあわせた適切な対応ができるよう、日頃から人の心理を想像しながら過ごす癖をつけてみてくださいね。

③やり方を柔軟に変えて効率的に進める人

状況に応じてやり方を柔軟に変えながら効率的に動ける人は事務職に向いています。

事務職の場合、人に依頼されて行う作業が多いため仕事をするタイミングも相手に合わせる必要があるからです。

依頼が重なった時などは、状況を冷静に見て優先順位をつけて柔軟に対応しなければいけません。

臨機応変な対応ができるように、日頃から「自分はどうすべきなのか?」を考えながら状況を見てみましょう。

事務職に必要なスキル・資格

事務職

実際に事務職を目指す際には求められるスキルや資格を身につけることが重要です。

安定的に働けることが多い事務職は学生からも高い人気を誇っています。

スキルや資格は仕事をしながら取得していく側面もありますが、今から身につけることで就活で有利になるでしょう。

「合格率を上げたい」「即戦力になってすぐ会社に貢献したい」と感じる方は、今からスキルや資格の取得を目指すのがおすすめです。

スキル

事務職には以下3つのスキルが求められます。

  1. コミュニケーションスキル:仕事の依頼を受ける際など人と関わる場面で必要
  2. パソコン操作スキル:書類の作成に必要
  3. ビジネスマナー:来客対応などに必要

以上3つのスキルは事務職以外の仕事にも必要ですし、とても基礎的なスキルなので身につけておいて損はないでしょう。

パソコン操作について学ぶことを特に意識しておけば、コミュニケーションスキルとビジネスマナーについては学生生活でも十分身につきます。

友達やアルバイト先の先輩、先生などと話す際でも「どう言えば伝わりやすいかな?」などと考えると、コミュニケーションスキルを磨けるでしょう。

また、ビジネスマナーは覚えておけばすぐにできることが多いです。

アルバイト経験で身につくこともありますし、就活支援の先生から教わることもできます。

よりマナーを磨きたい人は本やインターネットを活用して調べてみるのもおすすめです。

資格

事務職

すでにお伝えしたように、事務職は安定的に働けるので学生からも人気で倍率が高いです。

資格を取得して他の学生と差をつけることで就活を有利に進めていきましょう。

今のうちから資格を取得してしまえば転職をすることになった際にも役立ちますよ。

事務職に就く場合には以下3つの資格を取ると就活で有利になりやすいです。

  1. マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS):WordやExcelなどのパソコンの基本的な操作が身につく
  2. 日商簿記検定:経営管理に関する基礎知識が身につく
  3. 秘書検定:ビジネスマナーの基本が身につく

パソコン操作スキルを身につけたい方はMOSがおすすめです。

WordやExcelなどソフトごとに資格があるので、気になるものから取得していきましょう。

合格率はスペシャリストなら80%、エキスパートなら60%です。

比較的受かりやすく学習期間も短い資格なのでぜひチャレンジしてみてくださいね。

経理事務に就きたい場合には日商簿記検定を受けて、基礎知識を身につけるのがおすすめです。

仕事で使う知識を事前に身につけておくことで即戦力になれますよ。

簿記は理解するのが難しい部分もありますが、通信講座を活用するとわかりやすい解説で学べるので活用してみましょう。

ビジネスマナーが不安な方は秘書検定で身につけてみてください。

他の職種への就職でも有利になる汎用性の高い資格なので、目指す職種が定まっていない人でも狙いやすいですよ。

まとめ

事務職

事務職の仕事内容や必要なスキルなどを紹介しました。

安定的に働きやすいのが魅力ですが、高年収を狙ったり世の中に大きな影響を与えたりするのは難しい仕事でもあります。

仕事の充実度よりもライフバランスを大事にする方に向いているでしょう。

事務職の仕事は多岐にわたり、配属される部署や入る業界によって仕事内容が異なります。

自分が興味をもてることから業界を決めるのもよいですが、安定的に働きたいのであれば将来性のある業界に入ることも検討してみましょう。

今後伸びていく業界なら給与アップが見込めるなどのメリットがあるからです。

今後伸びていくと予想される業界としてはIT業界が挙げられます。

ITツールの登場によって事務職が求められる役割が変わる可能性もあるので、理解しておくとよいでしょう。

IT業界については以下の記事で解説していますので、こちらも参考にしてみてくださいね。

IT,業界
この記事を書いた人あっしー