はじめに

日々の生活を支える会社として馴染みのある小売業界について研究をしていきます。

普段お世話になっている小売企業ですが見えないところでも多くの仕事があります。

この記事では小売業界の社会的役割や今後の動向、向いている学生の特徴等を解説していきます。

是非最後までご覧ください。

業界研究をする前に

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小売業界の業界研究に入る前に業界研究をやる目的を明確にしておきましょう。

業界研究は業界の現状や将来性に関する情報を集めるだけでは片手落ちとなってしまいます。

業界特有の特徴と自分の特性や性格を擦り合せることで、自分にあった業界なのかどうかを考えることが大切です。

そして入社後「こんなはずじゃなかった」とミスマッチにならないようにすることが業界研究の正しい目的です。

小売業界について理解を深めながら「本当に自分に合う業界なのか、仕事があるのか」を考えながら読み進めてみてください。

ちなみに業界研究を始めたばかりの人ややり方がよく分からないという人は、こちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。

業界研究,やり方

業界研究の目的を正しく理解したうえで、小売業界は自分が活躍できそうなフィールドなのか見極められるようにしましょう。

小売業界とは

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小売業界はモノを個人の方向けに販売する業態です。

卸売と小売の2つを合わせて流通業と言います。

卸売は大量の商品を仕入れて販売しますが1事業者が扱う種類は少ないです。商社等がこの役割を担っていますね。

小売りは最終消費者へ少量の商品を多品種仕入れて販売します。

卸売があるため小売業界は商品ラインナップを揃えることができるのですが、だからこそ差別化が難しく価格勝負になりがちです。

成熟した産業だからこその難しさがある業界と言えるでしょう。

小売業界の概要

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小売業界は非常に大きな業界となっており、いくつかに分類ができます。

大手小売グループ

まず大手小売グループです。スーパーを中心としてコンビニやディスカウントストア等様々な業態を運営しています。

7&Iホールディングスイオンが代表的なグループです。

百貨店

次は百貨店です。日常生活というよりは少しラグジュアリーな商品を取り扱います。

大きな駅の近く等に出店をしているのが特徴ですね。

三越伊勢丹ホールディングスや阪急百貨店を運営するエイチ・ツー・オーリテイリング等が百貨店業界の代表企業です。

ドラッグストア

ドラッグストアは医療品や生活日用品を取り扱います。

医療品の利益率が高いために日持ちす食材や日用品の価格を下げても運営が成り立つことから一気に大きくなりました。

マツモトキヨシウェルシア等がこのグループです。

家電量販店

家電に特化した業態が家電量販店です。

家電に対する専門知識が必要であり独特の運営ノウハウが必要となります。

ヤマダ電機ヨドバシカメラ等がこのこの業態です。

アパレル

アパレルは様々な業態の小売店が存在します。

特に特徴的なのはSPAと呼ばれる製造小売の業界で、ユニクロZARA等他の業態では見られないものですね。

個人の趣味嗜好が反映されやすく、また流行が早く切り替わる業種ですので多くの事業者が存在するのが特徴です。

ホームセンター

ホームセンターは主に日用品や家具等を扱います。

広い売り場面積を必要とするためスーパー等とは別の店舗を構える必要があるので独自の発展を遂げてきました。

ニトリDCMホールディングスカインズ等がホームセンターの代表企業です。

小売業界の基礎知識

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ここからは小売業界を志望する学生の方には知っておいてほしい基礎知識をご紹介していきます。

小売業界の市場規模

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経済産業省HPを基にシューブン編集部作成

小売業自体の市場規模は非常に大きく146兆円となっています。

他の業界が10兆円にも満たないことを考えると、規模の大きさの違いが明らかですね。

小売自体は人口や一人当たりの所得が大きくならなけば伸びづらい業種ではあります。

インターネット通販が伸びていることを考えると店舗を構えて販売をする小売業自体の市場は伸びづらくなっていると言えるかと思います。

安定性の高い業界

小売業界自体は安定度の高い業界です。

例えば人が収入が減ったときに旅行を控えることはしますが食事をとらなくなることはありません。

いくら不況の時でも風邪をひけば薬を買いまし、着る服は景気の良い悪い関係なく消耗していきます。

比較的周りの影響を受けづらく、小売業界の中で熾烈な競争をするのが小売業界の特徴と言えるでしょう。

小売業と製造小売業の違い

SPAという業態について理解しておきましょう。

SPAは製造小売と言われ、自分で作ったものを自分で売る、という業態です。

流行の移り変わりが早いアパレル業界等において売れる商品をいかに早く安く作るかが勝負を分けるでしょう。

現場の意見やファッションの最先端情報から売れる商品を作り一気に店舗で展開する、というスタイルは近年注目されるビジネスモデルです。

小売業界の売上高ランキング

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業界動向サーチを基にシューブン編集部作成

小売業界の代表的な企業とその規模を見ていきましょう。

イオン7&Iホールディングスが突出して大きいですね。

そしてユニクロのファーストリテーリング、ドン・キホーテのパンパシフィック・インターナショナルホールディングスが続きます。

百貨店や家電量販店等も1兆円規模の売上を持つ企業がありますね。

業界を代表する企業の名前は聞いたことのある名前ばかりかと思います。

小売業界の現状と今後の動向

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小売業界は安定しているとは言え業界内の競合は厳しく生き残りは大変です。

現状と今後の動向を整理していきましょう。

現状

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まずは小売業界の現状の整理からです。

人口減少の影響を受ける

小売業界が直面する大きな社会的変化は人口減少です。

人が減れば経済が縮小し売り上げが減ります。食品も人の食べる量に比例しますし、衣服や家電も人の数に依存します。

人口が減少するのであれば商材のラインナップを増やしたり一人当たりの売上をいかに上げるかを考えていかなければなりません。

アマゾンエフェクト

アマゾンエフェクトという言葉を聞いたことがありますでしょうか。

アマゾンが書籍の販売を始めてから米国では書店が次々と倒産しました。

音楽配信を始めてからレコード店が軒並み倒産するなどアマゾンが産業構造を変えてしまうことを言います。

インターネットにより大きな業界変革を求められていることが現在の小売業界の一番の悩みです。

大手集約の流れ

小売業界は小売業界内の競争に勝ち抜くために大型化を進めています

差別化が難しい中では価格競争になるのですが、多く商品を仕入れる方が価格競争力を高めることができますよね。

卸売からするとその会社との取引がなくなると困ってしまうので、多少の値引きはしょうがない、となるためです。

大型化を進めることで価格競争力をつけ競合と戦うことができるようになるでしょう。

今後の動向

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現状の流れを受け、今後の動向を見ていきましょう。

引き続きECに市場を奪われる

ECの伸長は止まらず、引き続き一定の市場をECに奪われることは間違いありません。

自分たちの機能を代替してしまう事業者に対抗するのは難しく、対抗策を講じようと思ってもできるものではありません。

特に今後デジタルになれた若い世代が消費の中心になっていくことを考えると中長期的にこの流れを止めることはできないでしょう。

デジタルと連携して実店舗の新たな価値を見つける

小売業界としてインターネットと連動した実店舗の活用方法を見つけていくことが重要です。

インターネット通販でも、店舗での受取が可能という販売方法をとると売り上げを伸ばせることが分かっています。

インターネット通販と実店舗をうまく連携させた販売方法はまだ試行錯誤中でありこれからさらに改善が進んでいくものと思われます。

多様化する業態

小売業だけでは収益性が厳しいので他のビジネスで収益を生み出す方法を考えています。

7&Iやイオンは大規模な不動産を開発しショッピングモールとして不動産賃貸収入を稼いでますね。

ヨドバシカメラも駅前一等地にショッピングモールを作って様々な店舗を誘致しています。

ヤマダ電機は家電量販だけでなく家のリフォーム等住宅事業に進出しています。

従来の小売事業だけでなく複合的に収益を稼いでいく方法を模索しています。

仕事内容

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ここからは小売業界で仕事をする人が具体的にどのような仕事しているのかを見ていきましょう。

販売

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店舗に立ち会社の顔としてお客さまと接する仕事になります。

優れた接客をすることによって「このお店を使い続けたい」と思ってもらうことができるでしょう。

顧客に特別な体験をしてもらうのが百貨店の優位性ですから、他の業態に比べると販売に力を入れていますね。

店舗運営

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店舗運営は店長や店舗のマネージャーとして店舗の運営全般を担います。

仕入れや清掃、人員の確保やスケジュール管理等店舗を運営するにも多くの仕事がありますよね。

販売もしながら店舗運営を仕切る立場としての仕事は大変ですが、一つの店を任される責任のある仕事と言えるでしょう。

バイヤー

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バイヤーの仕事は店舗で置くものを仕入れてくる仕事ですね。

世の中に数多くある商品を限りある棚にどのように入れたら最も売れるのかを考えていきます。

また仕入れコストをいかに下げるかも大切な仕事です。

お客さまと向き合うことはないですが、小売業においては仕入れの価格競争力が重要ですので会社の業績を左右する大切な仕事と言えます。

店舗開発

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店舗開発はどこに店舗を構えるかを検証し出店を進めるものです。

人の流れの量やその地域どれだけの人が住んでいるか等、店舗の採算の取れる条件を満たす場所を探していきます。

業種によっては店舗に売上目標を持たせない場合もあります。

売上は出店している場所に依存し店舗の努力のみではどうにもならない、というもので店舗開発のチームが売上責任を負います。

店舗開発は小売業の生命線です。

商品開発

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商品開発はコンビニやスーパーで考えるとわかりやすいですね。

魅力的な商品を開発しお客さまを惹きつける差別化要素となります。

ユニクロのような製造小売の場合は自社の商品開発力が企業の強さの源泉です。

1つでも強い商品があればお客さまが自社を選ぶ理由になるでしょう。

マーケティング

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効果的に自社の魅力を消費者に伝え店舗への来店を誘導します。

TVCMを放送したり駅の看板に店舗の案内を出したりするのがマーケティングの仕事です。

いかに自社の魅力を伝え企業のブランドイメージを作るかによって売り上げも大きく変わるでしょう。

物流管理

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お客さまに常に商品を提供し続ける小売業の社会的な役割を支えるのが物流管理の仕事です。

現在自社の購入した商品がどこにあるのか、どの店舗からどれだけの仕入れの要望があるのか等を管理します。

店舗に正しく商品を届けられないとお客さまが欲しい時に店舗にモノがない、という状況になってしまいますね。

小売業界に向いている学生

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小売業で活躍する人とはどのような人でしょうか。小売業界に向いている学生の特徴を考えていきます。

ご自身の自己分析の結果と照らし合わせてみてください。

感謝を直接感じたい

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小売業は最終消費者との距離が近く、自分の仕事がどのように人の役に立つかが分かりやすい業界と言えるでしょう。

誰かに感謝されることで頑張れる、という方にとってはわかりやすいやりがいのある小売業界は向いていると思います。

学生時代にアルバイトで飲食店やコンビニの接客の経験をした人も多いでしょうから是非その仕事を続けたいと思えるかどうか考えてみてください。

人の生活の根幹を支えたい

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比較的安定した業界である小売業界ですが、安定している理由は人の生活に欠かせないものだからです。

飲食や洗濯掃除等は必ず必要ですよね。

災害が起きたときに救援物資として食料や毛布を提供したりできるのも小売業です。

普段何もない時には感じることは難しいのですが、人の生活に密着して人の生活を支えることが小売の社会的な役割と言えるでしょう。

そうした思いを持った学生の方は小売業に向いている学生さんだと思います。

変化に対し柔軟に対応できる

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これからの小売業は今まで以上に変化が多く起きる可能性があります。

インターネットを使ったビジネスをどう成り立たせるか、より便利な世の中をどのように作っていくかを考えなければなりません。

会社の方針も変わるでしょう。社会の変化に柔軟に対して行動を変えていくことが求められます。

まとめ

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小売業の業界研究を進めてきました。

人の生活に密接にかかわっているからこそ安定した業界でもあります。

一方でインターネット通販や人口減少の影響をこれから大きく受ける業界です。

今までの延長で安定した業界であると思わず、小売業の果たす役割の大きさを認識し小売業を守る意識で業界に飛び込んでほしいと思います。

ちなみに本サイトでは、小売業界以外にも様々な業界について解説しています。

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多くの業界を知り、就活の視野を広げていきましょう!

この記事を書いた人mike