はじめに

経済学部では主にお金・経済の流れなどについて学びます。

しかし実際に就活を迎えた時、そのような知識はどの業界で活かせるのか疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。

在学中に取り組んでおいた方がいいことや取得しておくべき資格は何なのかなど戸惑うことも多いはずです。

そこで本記事では経済学部生が就活で有利になる資格や就職先ランキング、おすすめの業界・職種などについて紹介していきます。

多くの知識を頭に入れ込み他の学生と差をつけて就活を行いましょう。

経済学部出身なら就職しやすいか?

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経済学部の講義は、数学的な要素を使って世の中に流通しているお金の流れを勉強したり需要と供給の分析をしたりします。

大学によっては微分積分や統計学などの知識も勉強するため、企業から重宝されやすい存在となるでしょう。

どんな企業に入社しても必ずと言っていいほどお金は関係してくるため、経済学を勉強しておくと企業からの評価を上げることが可能です。

また、国際的なお金の流通や社会の動きをチェックするため、日本だけでなく世界経済についても知識を有しているとプラスになります。

経済学部出身の平均年収

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経済学部出身の平均年収は480万円ほどです。

日本人の平均年収が432万円であることを考えると少々高めの金額となっているでしょう。

しかし、経済学部出身の方は経営者や歩合制の営業職を担う場合が多い傾向にあるため所得にバラツキがあるのも特徴です。

経済学・金融学など覚えることが多岐にわたる経済学部ですが、一度軌道に乗り出すと稼ぎやすい業界であると言えます。

経済学部おすすめの業界・職種

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お金や経済についての知識はどのような業界・職種で活かせるのでしょうか。

以下では経済学部出身の人が活躍している業界・職種について詳しく解説していきます。

また各業界については業界研究にて、その中の様々な職種については職種研究にて分析していますのでそちらも参考にしてください。

業界研究一覧はこちら

職種研究一覧はこちら

金融業界

経済学部はお金の流れと経済について学ぶので、銀行をはじめとした金融機関へ就職する際に有利です。

金融業界の仕事は主に、個人・法人向けの営業や総務・事務企画職などがあります。

営業職は資産の運用について提案したりお金の融資を行ったりするでしょう。

そのため金融の知識はもちろん、分かりやすいように説明できるトーク力が必要です。

また、就活の際には志望動機だけでなく、日本経済の歴史や今後の動向についての予想を聞かれるという場合もあります。

業界研究をしっかり行い、自分の考えをうまく伝えられるよう忘れずに準備をしましょう。

金融業界の詳しい内容については、下記の記事を参考にしてください。

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公務員

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公務員は国家・地方公務員問わず経済学部生から人気の高い業界です。

地元で働きたい方は県・市町村管轄の地方公務員を、広い範囲で国に貢献したい方は国家公務員を受験すると良いでしょう。

どの職種でも公務員試験が課されます。

一次試験では筆記試験、二次試験(最終試験)では面接・論作文試験・グループ討論などがあるでしょう。

一次試験には「教養試験」「専門試験」があり、専門試験については政経・憲法学・法律などから出題される仕組みです。

普段から法律や経済学などに関する勉強をしている経済学部生にとっては有利でしょう。

地方公務員について詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してください。

地方公務員

メーカー

お金・モノの動きについて精通している経済学部生はメーカーの販売・経営戦略部門で活躍しやすいでしょう。

「メーカー=研究職」のイメージが強いため、理系の学生のみ応募が可能であるというイメージを持つ人も稀にいます。

しかし、文系でもメーカーに就職できないことはありません。

理系出身の学生のみ採用していると、会社を回すことはできなくなってしまいます。

よって、経理・財務部門などのお金が関係する部署でもメーカーに就職することが可能です。

メーカーへの就職を希望される方は、以下の記事が参考になります。

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経済学部出身者の就職先ランキング

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経済学部生が就職する主な企業は以下の通りです。

  • 損保ジャパン
  • オリックス生命
  • ソフトバンクグループ

これらの企業について詳しく解説していきます。

損保ジャパン

損保ジャパンは自動車保険のリテール分野に力を入れており、正味収入保険料は国内トップクラスの企業です。

今後はさらなる高齢化が見込まれていることから、需要は高まってくるでしょう。

保険業界の面だけで見ても長期的な将来性は高いと言えますね。

さらに、2015年には居酒屋チェーン店である「ワタミ」の子会社「ワタミの介護」を買収しています。

このように新たな企業戦略の参画に乗り出していることも特徴です。

自動車保険だけではなく医療保険についても保険制度が作られているため、時代に合わせて新たなビジネスの展開が見込まれます。

オリックス生命

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オリックス生命は医療・がん保険など主に生命保険について力を入れている企業です。

仕事内容についても経営企画・商品開発・マーケティング・資産運用など様々な仕事が用意されています。

若いうちから多くの業務を経験できることで、自分自身のスキルアップにも繋げられるでしょう。

また、2010年には89万件だった新規契約数は10年後の2020年には450万件を突破しており、将来性についても安心です。

待遇面についてもオリックス生命保険の最新の平均年収は871万円となり、日本人平均年収の2倍以上もらっていることになります。

ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループでは経済学部で培ったお金・経済などの知識を活かせる部署が多数あります。

そのため、入社直後から活躍できる可能性は高いです。

営業・企画などが主な仕事であるアソシエイト職やブロードバンドサービスの提案を行う販売職(クルー)など幅広い業務が経験できるでしょう。

また、福岡ソフトバンクホークスの親会社と言うこともあり、毎年本社で激励会やパブリックビューイングなどを開催しています。

恒例行事を通じてグループとしての一体感を深められることによって働きやすい職場となっているのも特徴です。

経済学部から就職する強み

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経済学部は売り上げとして出ている数字をもとに将来の戦略を立てる力を養います。

そのため、企業からすると経営を成功させるために必要不可欠な存在となるのです。

以下では他の学部の学生にはない強みを3つに分けて解説します。

ビジネススキルが身についている

経済学部ではお金の流れと社会の動きに加えてモノ・サービスの需要と供給を学ぶことができます。

さらには利益を生み出すためのビジネス感覚を身につけることが可能なのです。

例えば、ある商品の売り上げが伸び悩んだとしましょう。

何とかして利益を上げるためには経費の節約と新たなマーケットを開拓する必要があります。

このような戦略を考えるのが経済学であり、企業で即戦力として働ける材料の一つとなるでしょう。

今まで経済学について勉強してこなかった学生と比較すると差をつけられるので内定の確率を上げられます。

就職先の間口が広げられる

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経済学についての知識が身についている学生は特定の業種だけでなく、様々な企業で活躍できる可能性があります。

企業を運営する上で必要不可欠となる経理・財務部門は、お金の流れ方について精通している経済学部生を求めることが多いです。

企業を経営して利益を得るというお金の流れは業種によって変わることはありません。

企業にとって必要不可欠な経理部門や財務部門では、お金の流れを理解している経済学部卒の学生を求める傾向があります。

就職に有利な資格

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経済学部生が就職する際に持っておいた方が良い資格は何があるでしょうか。

以下では入社してからも役立つ資格について紹介していきます。

日商簿記検定

簿記はお金やモノの出入りを決められたルールに従って帳簿に記帳していくことを意味します。

企業でも個人でもビジネス全般で役に立つスキルなので、就活の際にアピールする材料としては大きな存在となるでしょう。

受験資格については特になく、誰でも受験できるので時間に余裕があれば大学在学中に取得しておくことをおすすめします。

1,2,3級とあり1級を取得しておくに越したことはないですが、就活の際にアピールするには2級を取得しておくと良いです。

3級でも企業によっては好評価で見てくれることもありますが、会社の財務を管理するには2級以上が求められます。

年に3回受験のチャンスがあるため、不合格で終わってしまっても諦めずにチャレンジし続けましょう。

ファイナンシャルプランナー

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ファイナンシャルプランナー(FP)とは、個人・企業関係なく資産運用を始めとしたお金に関するアドバイスを行える人のことです。

FPの検定も1~3級とあります。

資格がなくてもFPと名乗ることはできますが、信頼を得るためには資格を取得すべきでしょう。

試験の制度についてはいずれの級も「学科試験」「実技試験」と2種類の試験が課され、両試験の合格をもって各級の合格となります。

また、2級は日本FP協会が独自に認定している「AFP」の試験と兼ねた実施です。

合格した場合はFP2級とAFPの2つの資格を同時に取得することが可能となります。

個人的な資産運用を行う際にも役立つ資格となるので、ぜひ取得を目指してみてください。

マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト

Excel・WordなどのMicrosoft Office製品の利用スキルを証明する資格がマイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)です。

事務仕事や議事録が作成できるかが判断されるため、就活の時点で評価を上げることが可能でしょう。

例えば、魅力的で分かりやすいプレゼンテーションを行うためにはPowerPointをどれだけ使えるかが鍵となります。

このようにあらゆる場面で活躍するMOSは、日本だけでなく世界的に行われている検定です。

持っているパソコンにMicrosoft Officeのソフトが入っていれば対策はできます。

教材を買ったり動画講座を見たりしながら、1日30分でも勉強すると合格は十分に可能でしょう。

毎日パソコンに触れているとタイピングが速くなり、ショートカットキーも使いこなせるようになるのでメリットが多いです。

在学中にやっておくといいこと

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大学在学中に取り組んでおくべきことはいくつもあります。

内定を貰う確率を少しでも上げるために何をすべきか見ていきましょう。

ゼミで専門知識を身につけておく

大学在学中には日本語で演習という意味合いを持つゼミに入ることをおすすめします。

ゼミに入ることで自分の気になる専攻分野について学べるため社会に出ても役立つでしょう。

さらに、論理的思考力・プレゼン力などどんな企業に就職しても活かせるスキルも身につけられます。

学生のうちに勉強しておくと企業から重宝される存在になるでしょう。

また、自分自身のスキルアップだけでなく人脈を広げられる点もメリットです。

就活を行う際、ネットには載っていない情報も入手することができます。

会計のインターンシップ

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自分がどのような業界・企業で働きたいかを確かめたい場合は、就活を始める前にインターンシップに参加すると良いでしょう。

社会人として働く前に、職場のリアルな環境・空気感に慣れておくことで自分の選択肢を広げることができます。

よりスムーズに就活を進められるようになるでしょう。

お金や経済について勉強してきた経済学部生には、会計のインターンシップに参加することをおすすめします。

今持っている知識・スキルが社会ではどこまで通用するのか、もしくは「もっと伸ばしたい」などの目的があれば有意義な時間を過ごせるでしょう。

できるだけ多く資格を取得する

就活を進めるにあたって少しでも多くの資格を取得しておくことはいくつかのメリットがあります。

経済学部生であれば、前章で紹介した日商簿記検定やFP検定などを取得しておきましょう。

志望する企業・業務とは直接的に関係がなくても、多くの資格を持つことで努力・勤勉家など違った視点から評価をして貰えることもあります。

そのため、資格を複数持っている方は長所や自己PRにもなるでしょう。

「これだけの資格を取得するほど努力できる人間です」というような方法でもアピールできるはずです。

まとめ

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今回こちらの記事では、経済学部生が就職するにあたって知っておくべき内容について解説してきました。

多くの分野について網羅的に紹介してきましたが、しっかりと理解できたでしょうか。

経済学部から就職する際には、お金・経済の流れについてどれだけ知識があるのかをきちんとアピールしましょう。

また、できる限り多くの資格を取得して経済学を活かせるインターンに参加することも大事です。

本サイトでは内定を貰うために重要な記事も紹介しています。

気になる方はぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人yorisuke