はじめに

大学を休学すると自由な時間がたくさんできるため、選択肢が広がります。

やりたいことのために休学したいと感じる学生も多いでしょう。

しかし「休学してみたいけど将来は大丈夫かな?」「学費はどうなるんだろう?」などと不安になることもありますよね。

そこでこの記事では大学を休学した際の学費キャリアはどうなるのか休学の手続き方法などについて紹介していきます。

休学を成功させるコツについてもお伝えしますので「休学でレベルアップしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

大学を休学する理由

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休学を検討し始めると「他の人はどんな理由で休学しているんだろう?」と気になりますよね。

多くの人が休学する理由は以下6つです。

  1. 留学
  2. インターン
  3. ボランティア
  4. 世界一周
  5. 資格取得
  6. やりたいことを探す

①留学

海外留学をするために休学する学生は多いです。

「英語を話せるようになりたい」「海外の文化を知って視野を広げたい」など、同じ留学でも目的は異なります。

学びを深めるためにはそれ相応の時間がかかるものです。海外の場合には遠くて気軽に行けない場所もあるでしょう。

そのため、休学をして長期的な休みを取るのです。

留学中は行き先の学校に通う、民泊をしてみるなどたくさんの経験ができます。

学びたいことがある人は休学して留学することも検討してみてくださいね。

②インターン

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長期インターンに参加するために休学する学生もいます。

インターンは実際に会社で働いて業務内容や社会のルールなどを学ぶことです。

1日や1週間といった短期間のインターンもありますが、半年・1年といった長期間のインターンも数多くあります。

長期インターンは短期と比べて実際の業務に近い体験ができるため、意識の高い学生から人気があるものです。

人によっては海外にてインターンを行うこともあるでしょう。

大学の制度にもよりますが、長期インターンに参加することで授業を受けなくても単位がもらえることがあります。

「大学の授業に興味がもてない」「やってみたい仕事がある」という方は、休学して長期インターンで経験を積んでみるのもよいでしょう。

「そもそも長期インターンって何をするの?」「どんなメリットがあるの?」と感じた方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

長期インターンとは

③ボランティア

中長期のボランティア参加のために休学を決意する方もいます。

とくに発展途上国などの海外におけるボランティアに参加する方が多いです。

ニュースや社会の授業などで習う社会問題の実情を知ることができますし、自分の知らない世界をたくさん見られるので価値観が大きく変わるでしょう。

「困っている人を助けたい」「世界の実情を自分の目で確かめたい」という方は、ボランティアによる休学を検討してみてくださいね。

④世界一周

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勉強のためではなく純粋に「世界を旅してみたい」という動機から休学する人もいます。

社会人になると長期休みが取りにくくなるからです。「学生のうちに行っておきたい」と感じる方が多いのでしょう。

一見すると学校をサボっているように感じるかもしれませんが、世界中を旅することも大きな学びになります。

世界を旅するための資金を用意する必要があり、どんな手段でどのくらい用意するのかを考えると計画を立てて実行する力が鍛えられるでしょう。

また実際に世界を旅すると、日本にいるだけでは気づかなかった日本の良さに気づいたり、世界の文化の多様性を実感できたりします。

体験的に学びを深めたい人や「世界のことをもっと知りたい」という人は、休学制度を活用して世界一周をしてみるのもよいでしょう。

休学して世界を旅する人は多くないので、就活においても自己アピールの材料になりますよ。

⑤資格取得

資格取得の勉強をするために休学する人もいます。いわゆる仮面浪人と呼ばれるものです。

なりたい職業が見つかっても、就職するためには資格が必要な場合もあります。

しかし3,4年生でなりたい職業を見つけた場合、必要な資格を取るための時間が足りないことがあるのです。

1年ほどの勉強が必要な資格の場合、4年生で気付いても就職までに間に合いません。

そのため、休学して資格の勉強に時間を使うのです。

「どうしても目指したい!」という気持ちがあるのであれば「もう間に合わないからいいや」などと諦めず、休学制度を活用してみてくださいね。

大学生におすすめな資格については以下の記事で紹介しています。興味があれば参考にしてみましょう。

【文理別!大学生おすすめ資格ランキング】そもそも取るべき?資格の勉強法や就活で有利になる理由まで解説

⑥やりたいことを探す

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やりたいことを探すために休学をする学生もいます。

「学校の授業がつまらない」「でも他にやりたいことも見つからない」といった悩みを抱えた方が、休学して自分を見つめ直すのです。

見つめ直し方は人それぞれで、すでに紹介したインターンや世界一周、ボランティア参加をする方もいます。

やりたいことを見つけるためには、自分の知らない世界に飛び込んで視野を広げたり価値観を変えたりなどの経験が必要です。

しかし、学校に通いながらではじっくり考える時間を取るのが難しいでしょう。

何かを「変えたい」という思いがあるのなら、なんとなく学生生活を送るのではなく休学してやりたいことを探してみてはいかがでしょうか。

大学の休学は就職に響く?

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「休学したら就職が難しくなるのでは?」と不安を感じる方もいるでしょう。

結論から言うと、休学したからといって就職が難しくなることについてはあまり心配する必要はありません

休学するかどうかではなく、学生生活をどう過ごしたかが重要だからです。

ただなんとなく時間を過ごした学生と、目的をもって休学してやりたいことに没頭した学生ではどちらが就職に有利になると思いますか?

ほとんどの人が後者だと答えるでしょう。

きちんと時間を有効活用できるのであれば、休学をしても就職で不利になることはないのです。

ただ休学する人はとても少なく内閣府の調査によると2%ほどしかいないため、偏見をもたれる可能性はあります。

とは言え、偏見をもつような人と一緒に仕事をするのは辛いものです。

「就職前にそういう人だとわかってよかった」と割り切れば問題ありませんし、就職後の幸福度も上がるでしょう。

ちなみに海外では学生の20%が休学する国もあり、日本においても休学する学生は増えていく可能性が高いと言えます。

近年、日本では休学にかかる費用(学費)が下がってきているからです。

大学を休学すると学費はどうなる?

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休学にかかる費用は学校によって異なるので注意が必要です。

たとえば東京大学は基本的に無料で休学できますが、明治大学は半期ごとに8万円がかかります。

私立大学は休学時の学費が高い傾向にありますが、多くの場合は10万円前後です。

仮に10万円なら、時給1,000円のアルバイトで100時間働けば払えます。1日5時間働くのであれば働く日は23日間です。

休日を含めても最短1ヶ月で用意できるでしょう。もちろん、親に相談して払ってもらうのもひとつの手です。

「意外とハードル低いな」と思った方も多いかもしれません。

「人生を変えたい」「あれをやってみたい」という気持ちがあるのであれば、自由に時間が使える学生のうちにぜひチャレンジしてみてください。

実際にあなたが休学した際の学費ついては、あなたが通う学校の公式サイトや学生サポートセンターなどで確認してみましょう。

大学を休学する手続き方法

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ここまでの内容で「休学してみたい」と感じた方もいるでしょう。

実際に休学をする場合には以下の手順で手続きを行なってください。

  1. 親に相談する
  2. 休学申請をする
  3. 大学の先生と面談をする
  4. 戻る際には復学届を提出する

①親に相談する

まずは親に休学したい旨を伝えましょう。

学費の支払いのために家計の管理などをしているはずですし、自分のやりたいことを伝えることは礼儀でもあります。

どうして休学したいのか、どのくらいの期間休学するつもりなのかを伝えてくださいね。

②休学申請をする

親への相談が終わったら大学に休学申請を行います。

休学をする旨を申請する専用の書類がありますので、学生サポートセンターなどからもらって必要事項を記入し提出してください。

そのほか、必要な提出物があればそちらも併せて提出しましょう。

③大学の先生と面談をする

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多くの大学では先生との面談が義務付けられています。

どうして休学するのかを確認し、あなたがよりよい学生生活を送れるようサポートするためです。

学校によっては学部長の先生とゼミの先生など、複数人との面談が必要なこともあるでしょう。

休学で何をしたいのかを明確に伝えるのと同時に、あなた自身の意思も強く固めてみてくださいね。

④戻る際には復学届を提出する

申請が通ればそのまま休学することになります。

学校に戻る場合には復学届の提出が必要なので、休学の申請時に復学の手続きについても聞いておくとよいでしょう。

必要書類を提出し、必要に応じて面談などをしたら休学終了です。

大学の休学を成功させるコツ

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休学をすると何の縛りもない自由な時間が手に入ります。

自分から動かない限り誰からも干渉を受けないので、だらけてしまって無駄に時間を過ごしてしまうこともあるでしょう。

せっかく休学するなら有意義な時間を過ごしたいですよね。

休学を成功させるコツとして以下4つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  1. 何をしたいのかを明確にする
  2. やるべきことを書き出す
  3. 休学中にしかできないことを考える
  4. 具体的な計画に落とし込む

①何をしたいのかを明確にする

まずは休学をして何をしたいのかを明確にしましょう。

やりたいことは具体的であればあるほどよいです。

たとえば、ただ単に「世界一周をしたい」ではなく「〇〇に行って〇〇を見たい」などといった具合になるべく具体的に思い浮かべてください。

具体的になればなるほど、行動指針が明らかになって行動しやすくなるからです。

動き始めてからわかることや見つかることもありますが、ある程度は事前に決めておきましょう。

②やるべきことを書き出す

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やりたいことが明確になったら、それを実行するためにやるべきことを書き出してみましょう。

たとえば「アメリカに行きたい」という場合には、以下のような項目などですね。

  • 交通手段はどうするのか
  • いくらくらいかかるのか
  • 資金はどうやって調達するのか

出てきたことをひとつひとつこなしていくことで、あなたがやりたいことを実践できるようになります。

少し面倒に感じるかもしれませんが、この過程ひとつひとつがあなたにとってよい経験になるものです。

計画性を磨いたり、行動力を上げたりするきっかけとして活かしてみてくださいね。

③休学中にしかできないことを考える

やりたいことややるべきことが明確になったら、休学中にしかできないことを考えましょう。

列挙したものの中には学校に通いながらでもできることが混ざっている可能性があるからです。

休学期間は限られているので、有意義に過ごすためにも休学中にしかできないことに集中していきましょう。

④具体的な計画に落とし込む

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休学中にやるべきことが決まったら、実際にどうやって実行していくかの計画を立ててください。

「◯月ごろにこれをやる」といったざっくりとした中長期目標はもちろん、やるべきタスクを細かく列挙しましょう。

やるべきことがはっきりしていれば迷うことなく行動できるため、だらけてしまうリスクを下げられますよ。

大学を休学する際の注意点

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大学を休学する際には以下2点について注意してください。

知っておかないと後悔する原因になりますので、この機会にチェックしておきましょう。

  1. 奨学金が受け取れない可能性がある
  2. 上限期間が設定されている

①奨学金が受け取れない可能性がある

休学制度を使うと奨学金の受け取りができなくなる可能性があります。

休学する場合には奨学金を受け取っている機関に対しても、休学の申請手続きを行なってください。

しっかりと手続きをしておけば、復学した後にも奨学金を受け取れるようになります。

②上限期間が設定されている

学校によって長さはさまざまですが、休学期間の上限が決められています。

休学中の状況によっては「まだ時間が足りない」「延長したい」と感じることもあるでしょう。

しかし、上限期間を超えて休学することはできません。

やりたいことをしっかりとやり切るためにも、上限期間を事前に確認して計画を立ててください。

大学の休学についてよくある質問

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そのほか、大学の休学についてよくある質問3つの回答していきます。

少し細かい話になりますが気になるものがあれば確認してみてくださいね。

  1. 休学をすれば人生が変わる?
  2. 親に反対されたらどうすればいい?
  3. 申請書の休学理由は何を書けばいい?

①休学をすれば人生が変わる?

「休学をして人生を変えたい!」と思っている人は多いかもしれません。

しかし、休学をすれば人生が変わるとは限らないのが現実です。

誰からも干渉されない休学期間に怠け癖がついてしまって、悪い方向に人生が変わってしまう人もいます。

「休学さえすれば大丈夫だ」と安易に考えるのではなく「休学を活用して絶対に変わってやる」と強く意志をもちましょう。

②親に反対されたらどうすればいい?

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休学することを親から反対されることもあるでしょう。

休学はまだまだ一般的な選択肢ではないため「就職に失敗したら…」などと親も不安になるのです。

まずは休学中にあなたが何を成し遂げたいのかをしっかりと伝えましょう。そうすることで応援してくれる可能性もあります。

もし、それでも反対されてしまうなら「休学中の学費は自分で支払う」などと親にデメリットがないことを示して納得してもらいましょう。

また少し厳しいようですが、親に反対されたことで諦められるほどのものであれば休学しないほうがよいかもしれません。

意志を強くもっていないと休学中に行動し続けることが難しいからです。

自分の気持ちを確かめるよい機会だと思って親に向き合ってみてくださいね。

③申請書の休学理由は何を書けばいい?

休学の申請書には休学理由を書く欄がありますが、正直に記述すれば問題ありません

大学としては学校生活でいじめにあっているなどといった、問題がないかどうかを確認したいだけなのです。

よほど突拍子のないことを書かない限りは、休学の許可はおりますので安心してくださいね。

まとめ

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大学の休学について紹介してきました。

皆と同じように過ごせなくなるため、休学することに不安を感じる人も多いでしょう。

しかし、他の人があまりやらないことだからこそ、休学では貴重な経験ができるものです。

就活においても「周りに流されることなく自分で計画して行動できる」というよい自己アピールになりますよ。

やりたいことがあるのであれば、記事中で紹介した成功させるコツを参考にしつつぜひチャレンジしてみてくださいね。

また、休学を検討する方の中には「このまま大学を出て卒業してもいいのか」「できれば就職したくない」と感じる方もいるかもしれません。

デジタル化が進んでいる現代では就職以外の選択肢も増えてきています。

就職しない生き方について知りたい場合には、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

就活したくない
この記事を書いた人あっしー